闇のショットガンロシアンルーレットで滾らせろ命を!
アイテムで確率を絞り込む戦略性が魅力『Buckshot Roulette』
いい感じの遊び心地
いい感じのポップさ
いい感じのカジュアルなビジュアル
いい感じの2Dドットなゲームも豊富
いい感じの重すぎない&軽すぎないゲームらしさ
「発見! インディーゲーTreasures」は、
そんな“ちょうどいい感じ”なインディーズゲームを紹介していく月イチ連載です。
今回ピックアップした1本は、こちら。
『Buckshot Roulette』!
タイトル:『Buckshot Roulette』
開発:Mike Klubnika
パブリッシャー:CRITICAL REFLEX
リリース日: 2024年4月4日
価格:¥350
配信プラットフォーム:PC(Steam)
【Steam】
https://store.steampowered.com/app/2835570/Buckshot_Roulette/
“命を賭けたゲームの定番”と言えば、やっぱりあれですよね。
そう、あれです。
ロシアンルーレット。
銃に1発だけ弾を込めて、交互に自分の頭に向けて引き金を引く。
運が悪ければ弾が発射されて勝負が決まる。
……というのが、ベーシックなロシアンルーレットですが、
本作『Buckshot Roulette』はより過激。
使う銃はショットガン!
相手に向けて撃ってもいい! むしろ相手を撃つ!
弾を何発込めるかも変わる!
いろんなアイテムを駆使して生き延びる!
という、過激かつゲーム性の高いルールで戦う闇のゲームなんですよ。
プレイを開始すると、そこは薄暗く荒れたバックルームのような場所。
部屋から出ると、深く地下まで吹き抜けになっている広いメインフロアの端。眼下ではテクノサウンドが鳴り響いていて、それを眺めている男もいる。
ドイツ・ベルリンにあるテクノの伝説的なクラブ「Berghain」をモデルにしているのではと思わせるこの場所の一角で、命を賭けて一攫千金を狙うデスゲームが繰り広げられているという刺激的なバックグラウンドになっています。
勝負の部屋にいるのは、怪物のような姿のディーラー。このディーラーと勝負して勝てば大金を得られるというわけです。
ゲームが始まると、まずショットガンに装填される赤い“実弾”と青い“空砲”の数が表示されます。
例えば、実弾が3発、空砲が2発と表示されたら、プレイヤーはまず“その数を覚えること”がとても重要。
装填数は最初に表示されるだけで、見返すことはできません。そのため、しっかり記憶し続けることが大事なんです。
このゲームで大事なのは“確率を計算する”こと。例えば装填される弾が、実弾が3発で空砲が2発なら、実弾が発射される可能性は60%なわけで、わずかに実弾の可能性が高いですよね。
そうした実弾と空砲の確率を考慮しつつ、プレイヤーはショットガンを“ディーラーに向けて撃つ”か、“自分に向けて撃つ”かを選びます。
ディーラーを撃って実弾が発射されればダメージを与えられますし、自分に向けて発射されたときは自分のライフが減ります。
……ショットガンで自分を撃ったら、それでもうThe ENDなのでは……? と思うところですが、本作はライフが尽きるまではその場で蘇生装置で生き長らえます。
基本のルールとして、「相手を撃ったら実弾にしろ空砲にしろ相手のターンになる」というものがあり、また「自分を撃って空砲だったら自分のターンが継続される」というものもあります。
そのため、“自分を撃って空砲を減らし、相手に実弾を撃つ可能性を高める”という考えが重要になります。
ただし、空砲を減らしてから相手を撃ったのに、またしても空砲だった……というケースだと、
“ただ空砲の数を減らして相手にターンを渡した”
という、どうぞ自分を撃ってくださいと言わんばかりの状態になってしまうわけで、リスクもあります。
正解はなく、裏目に出ることもある。
そうした絶妙な確率の中、自分はどういう行動をするのかが本作の醍醐味です。
勝負に大きく影響するのが“アイテム”の存在。弾の装填数が表示されるときに配られて、どんなアイテムがどらぐらいもらえるかはランダム。
アイテムは以下のようなものがあります。
「ノコギリ」
一発のダメージを2ダメージにする
「タバコ」
ライフを1回復
「ビール」
銃に込められている弾を1発分だけ排出する
「虫メガネ」
次の弾を確認する
「手錠」
相手を一回だけ行動不能にする
「アドレナリン」
相手のアイテムをひとつ奪って使うことができる
「使い捨て携帯電話」
謎の声が、どこかのタイミングの弾が実弾か空砲かを教えてくれる
「インバータ」
装填されている次の弾を逆のもの(実弾なら空砲)に変換する
「期限切れの薬」
40%の確率で体力2つ回復できるが、60%で1つ失う
これらのアイテムをうまく使うことで次の弾の確率を絞りこんだり、連続してダメージを与えられるようにしていくのが本作のタクティカルな魅力。
例えば、実弾が3発、空砲が2発の状況で拡大鏡を使って、実弾ならダメージ確定でいいし、空砲なら1発だけ自分を撃って空砲を消費すれば、次の実弾の確率は75%に高まります。
ですが、この状況で1発撃って空砲だった場合は、実弾3発だけが残った状態で相手ターンになってしまうので、できれば念のために手錠を使っておく……なども有効。
アイテムをどれぐらい使うか、いつ使うか、さらに先の展開を見据えて使うのがポイントですね。
ちなみに、もちろん対戦相手のディーラーにもアイテムが渡されてそれを駆使してくるので、相手の手持ちのアイテムでどんなことができるかを想像することも大事。
油断するとディーラーの怒涛のアイテム使用で一気にゲームオーバーにされることも。相手にターンを渡すにしても詰みの状況にならないように考えるのがポイント。
ディーラーのAIが結構しっかりとしているので、「え、そんなことができちゃうの!? あーわかってなかったー!!」と思わず声が出るような負けかたをすることもあります。
ダークな雰囲気がたまらない、この『Buckshot Roulette』。
現状のボリュームや奥深さは、正直に言うと“それなり”というところですが、350円という低価格で提供されているだけに手を出しやすいですし、気軽に楽しめます。
なお、1周目をクリアすると、ダブル or ナッシングというエンドレスモードがプレイ可能になるので、何連勝できるかハイスコアを狙って遊びこむもよし、配信サイトのTwitchでゲーム配信をしている人であれば、チャンネルポイントを使った賭けの機能で、何連勝できるかをリスナーの人と楽しむといった遊びもいいと思います。
開発者のMike Klubnika氏は現在『Buckshot Roulette』のマルチプレイモードの導入について取り組んでいるということなので、
マルチプレイやさらなるアイテムやシステムの追加がくると、一気に奥深さや熱さが高まるかもしれません。
ちなみに、本作はテクノサウンドも魅力ですが、開発者のMike Klubnika氏のYoutubeチャンネルではサウンドトラック動画が公開されていますので、こちらもぜひどうぞ。
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