本日もHey日和 20日目

  • 記事タイトル
    本日もHey日和 20日目
  • 公開日
    2024年10月11日
  • 記事番号
    11926
  • ライター
    きらり屋

Heyの2階配信台のゲーム入れ替え業務を取材しました。
2015年から続くHeyのライブ配信、その裏方仕事をレポートします!

※店内や筐体の写真などは、お店の許可をいただき撮影しております。

Heyの配信タイトル入れ替えの様子をお届け!

Heyでは2015年6月にライブ配信が開始されて以来、基本的に毎日営業時間中ライブ配信が行われています。2階の配信台(通称さらし台)では、1週間ごとにタイトルが入れ替わります(特別な事情があるときを除く)。

そこで、今回2階配信タイトルが『クライムシティ』から『Mr.ドリラー2』、『Mr.ドリラーG』2in1台に変更される、深夜の作業の様子をお届けします!

Heyの配信一覧はこちら

今回は以下、2階配信台について取材しました。

Heyニコニコ動画/秋葉原Heyチャンネル

youtube/タイトー秋葉原「Hey」チャンネル・2F
(配信内容はニコニコ動画と同じです)

配信終了したゲームを外す

配信台のタイトル入れ替えは23:30、閉店した後に行われます。
配信は各フロアカウンターのPCで管理していて、この日は偶然店員さんが視聴者の皆さんへお礼メッセージを投下する瞬間を見ることができました。

そして、Hey飯(めし)変更の現場をキャッチ!
Hey飯とは、配信画面の空きスペースを埋めるビジュアル要素のひとつです。
店員さんが好みで選んだ巨大カツ丼が配置され、沸き立つ視聴者に見守られながら配信は無事終了~。
ここから配信タイトル交換の流れを順を追って見ていきましょう!
まず配信台から配信用の機材を取り外し、『クライムシティ』基板を筐体から取り出します。

その後、この筐体は3階へと移動し、翌日から『バイオレンスファイト』が稼働することになります。

配信するゲームをセッティングする

次に、配信する『Mr.ドリラー2』、『Mr.ドリラーG』の2in1筐体を、2階まで移動させます。

配信台の入れ替えは、ゲーム基板だけ差し替える場合と筐体ごと移動させる場合があって、今回は後者です。
筐体が変わると画面の見え方や操作感覚が変わってしまうため、普段『Mr.ドリラー』シリーズを遊んでいるプレイヤーが、
「よっしゃー!」
と意気込んで日頃の成果を配信台で披露しに来たのに普段のパフォーマンスを発揮できず、
「こんなハズじゃなかったのに……」
ということになりかねません。
そういう思いをしてほしくないので、筐体まるごと配置変えをするそうです。

ただ、ブラウン管を移動することで見え方が変わってしまうこともあるため、あまり動かしたくないという思いも吐露されていました。遊びやすいプレイ環境を維持するために、こんな配慮や葛藤があったんですね!

『Mr.ドリラー2』、『Mr.ドリラーG』の2in1筐体は3階にあるので、エレベーターを使って2階に下ろします。普段はひとりで行うことが多いそうですが、この日はふたりで。

イーグレットII筐体とエレベータのドアの幅がギリギリのサイズなのに、移動はかなりスピーディーで驚かされます。熟練の技!
おふたりともHeyに10年以上務める店員さんです。

2in1台が配信台の場所まで移動できました。
背面の扉を開けて、配信まわりのケーブルを筐体内に入れて……。
今度は前面にまわって、配信用コード類を基板にセッティング。『Mr.ドリラー2』が無事に映りました!

ところがここでトラブル発生、『Mr.ドリラーG』が映りません。あれこれ確認しても映らず、どうやら機材との相性が悪い様子。
そこで、Heyにもう1枚『Mr.ドリラーG』基板があるので、そちらで映るかどうか試すことに。

幸運にも3階で『Mr.ドリラーG』がもう1台稼働していたので、そちらの基板を外して2階へGO!
すると店員さんの読みどおり、『Mr.ドリラーG』の画面が映りました!
2枚ある『Mr.ドリラーG』基板をよーく見比べると、コンデンサーが異なっていました。

映って良かったですね~。
店員さん曰く「本当に困るのは、これでも映らなかったときですね」

映らなかった場合は、さらに別の原因を想定してあれこれ試します。
朝まで手を尽くしても配信予定のゲームが稼働しなかったときは……『カダッシュ』の出番!

Heyでは配信タイトルにトラブルが起こると、代打で『カダッシュ』を稼働させることが時々あって、これは視聴者の間で「代打カダッシュ」と呼ばれています。

もし代打を見かけたら、朝まで基板を動かそうと努力した挙げ句それが叶わず、疲れ切って帰宅したであろう夜の店員さんに、心の中で「お疲れさまッシュ」と労ってあげてください。

さて、再度確認していると今度は音量が急に割れたり小さくなったり安定しません。
そこで次は音声ケーブルに当たりをつけて、交換します。

音声がバッチリ直ったので、最後に電圧を計って確認、オーケー!
筐体側の作業はひとまずこれで終了。ですが、まだ終わりません!
カウンターのPCで配信映像の確認をします。画面の位置を見やすくセッティングし、色味や明るさ、音量などを微調整。アナログな調整は、なかなか果てしない作業です。
その間に配信台まわりの装飾も着々と進んでいきます。

まだ筐体前面のフタを閉じずにしばらく動かして様子を見つつ、ほかの筐体のメンテナンスを朝まで行います。
このメンテナンスの様子も興味深かったので、機会を改めてご紹介できれば、と考えています。

朝まで配信台に問題がなければ、晴れて配信の準備は完了!! お疲れさまでした〜。

数々のトラブルを乗り越えて……

明朝、早番の店員さんに引き継がれた配信台はつつがなく稼働し、『Mr.ドリラー2』、『Mr.ドリラーG』配信が始まりました~!

ちなみに、ひと晩かけてあれだけバッチリセッティングされた台が、朝立ち上げるとトラブル発生、という場合もあるそうです。そのときは早番の店員さんが大急ぎで対応します。

ライブ配信って、実はこんなタイトロープな感じだったの!? と今回現場を取材して驚きました。
約9年もよくこれを続けてくださっていますよねぇ、感謝しきりです!

週イチでタイトルが入れ替わり、自分のプレイが全世界に配信されたり、多人数で視聴できるライブ感が楽しい配信台。みなさんも視聴したり、直接遊びに行って応援しましょう!

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