ゲーム・エンタメの最新の話題を伝えるぞ! 山村智美の「未来ゲーム Travelers」
ゲームやエンタメの最新の話題を伝える月刊連載コラム「未来ゲーム Travelers」です。
11月です。
「もう、11月なの!? 今年ももう終わりじゃないですか、やだー!」ってなるばかりですが。
あれだけ暑い日々だったのに順調に……というか一気に寒くなってきてしまって。
秋さんにはもうちょっとがんばっていただかないといけないというか、でも暑い日が長すぎたから秋が圧縮されて短くなっているような気もしますし、まぁ何というかほどよい気温でもう少しお願いしたい今日この頃です。
で。
11月ともなるといよいよホリデーシーズン向けにゲームの発売も増えてくるんですよねー。
今年はインディーゲームの良作も非常に豊富で、それだけでも遊ぶ時間がそろそろ本当に足りないとなってきているところに、11月も大型タイトルやSwitch向けタイトルもポンポンと発売されるので、もうそろそろ自分が2人……いや3人はいないと無理だなというところです。
まぁわがままを言ったところで時間は増えませんし自分の身体も分裂したりしないんで、健康に気をつけて寝るときは暖かくしてゲームをプレイする時間をがんばって捻出していきたいですね。
では、今月の曲~。
14年ぶりの家庭用新作として10月23日に発売となった『ワンス・アポン・ア・塊魂』。塊魂といえばやっぱりソング。そして、しげる松崎。パワーのある素敵ソング「Power of 塊魂」です。
松崎しげるさんの塊魂ソングと言えば、やはり「塊オンザスウィング」が記憶にあるという人も多いのでは。最新作『ワンス・アポン・ア・塊魂』ではDLC「塊魂素敵ソングコレクション」を購入すると「塊オンザスウィング」をはじめとした過去曲も聴けるという嬉しい仕様になっていますよ。
『ドラゴンクエスト』シリーズで知られるゲームデザイナー堀井雄二氏が旭日小綬章を受勲
『ドラゴンクエスト』シリーズで知られるゲームデザイナーの堀井雄二氏に、令和7年旭日小綬章が贈られることが明らかになりました。
堀井雄二氏のゲームエンタメにおいての功績は説明不要な人も多いかと思いますが、1986年発売の『ドラゴンクエスト』にてシナリオ・ゲームデザインを担当し、その後もシリーズに関わり続けているゲームデザイナーであり、約40年近く第一線で活躍し続けるクリエイターです。
旭日小綬章というのは、国家又は公共に対して特に功労のある人へ国家から贈られる勲章ですが、ゲームデザイナーに贈られるのは初めてとのこと。ゲームという文化と、それを作ってきた功績が形のあるものとして認められたのは、とても素晴らしいことですね。
また、令和7年秋の受勲はマンガ家の永井豪氏にも贈られていますが、
堀井雄二氏は「50年以上前、高3の夏休み、漫画家志望だったボクは描きかけの原稿を持って、アシスタントにしてもらおうと永井豪さんを訪ねました。大塚の駅前から電話して突然の訪問にも関わらず親切に対応してくれて、アシにはなませんでしたがサインまでしてくれました。そんな永井豪さんと同時受賞。感無量です。」と、高校生の頃の永井豪氏との思い出とともに喜びをXにポストされていました。
原点といえる初代『ドラゴンクエスト』と『ドラゴンクエストII』がリメイクされたHD-2D版『ドラゴンクエストI&II』が10月30日より好評発売中。この秋は“その歩み、その重み”をぜひじっくりとプレイして味わってみてはいかがでしょうか。
『エスケープ フロム ダッコフ』がリリース12日ほどで200万本突破! 良作インディーゲームがたくさんありすぎて時間が足りない2025年秋

かわいい“ダック”が過酷なサバイバルに挑むインディーゲーム『エスケープ フロム ダッコフ(Escape from Duckov)』が大人気。
10月16日に配信開始されてから20日には50万本、23日には100万本、28日には200万本と、かなりのハイペースで購入され、いわゆる配信者の人もこぞってプレイ。その配信を見て購入する人がまた増えていくという、人気が人気を呼ぶ状態となっています。
『エスケープ フロム ダッコフ(Escape from Duckov)』はその名前のとおり、ハードコアマルチプレイヤー脱出シューターの『Escape from Tarkov』通称タルコフのパロディゲーム。
タルコフはプレイヤー同士の圧倒的にシビアでひりつく戦いが繰り広げられる脱出シューターですが、それに対してダッコフは見下ろし画面の中でかわいいアヒルたちが銃を構えて戦うユーモラスな世界観が特徴で、シングルプレイで楽しめるPvE脱出シューターとなっています。
タルコフの資源集め、脱出、死のリスクといった魅力は活かしつつ、PvP(プレイヤー対プレイヤー)の厳しさは排除して、シングルプレイPvEオンリーでストレスフリーにアレンジしているところがダッコフの魅力。『一人で気軽に遊べるタルコフ』としてよくできているというわけです。

一方で、ダッコフが見た目の可愛さに準じた緩いゲームなのかというとそんなことはなくて、敵をしっかり索敵する慎重さと、資源をどこまで求めるか引き際を見極めるバランス感覚が、しっかりと求められます。高難易度では油断した瞬間にやられて持ち物をロストするシビアさも味わえます。
2025年のこの秋はこの『ダッコフ』だけでなく、インディーゲームの良作が非常に豊富なんですよね。
この2~3ヶ月ほどで大きな話題になった高評価のタイトルにはこのようなものがあります。
・『No, I’m not a Human』人間に化けた怪物を見極めるホラービジュアルノベル
・『Megabonk』3Dグラフィックの弾けた世界観なサバイバーズライク
・『CloverPit』悪魔的ローグライトスロット
・『Ball X Pit』ブロック崩し×ローグライト
個性的なタイトル揃いですが、共通点として1プレイが手軽で、ローグライトな武器選択式でプレイごとにスタイルやビルドが変わるところがあり、その組み合わせで何度もプレイしてしまう中毒性を得ているところが強い魅力となっています。
古典とも言えるゲームに別のゲームのエッセンスをかけ合わせているものが多いですが、そこを出発点に新しいおもしろさを加えることに成功しているものもあって、「なるほど、このアイデアはおもしろいなー!」と唸らされるものばかり。
大型タイトルではなく、“低予算ながらクオリティが高く気軽にプレイできるもの”がハイペースに登場している流れは驚異的。普段ほとんどインディーゲームに触れていないという人もぜひ上のタイトルはチェックしてみてください。
ちなみにIGCCではボクが月1で良作インディーゲームを紹介する「発見! インディーゲーTreasures」も連載中なので、そちらもぜひ。
日本の14歳が優勝!プロも多数参加の『ストリートファイター6』中国大会で海外大会初出場での快挙

2025年10月31日から11月2日にかけて、中国は成都にて開催された『ストリートファイター6』の大会「Kuaishou FightClub Championship VI Cheng Du(快手王者之战VI 成都)」。
こちらは、2026年3月11日~15日にかけて東京で開催されるカプコン主催の『ストリートファイター6』公式世界大会Capcom Cup 12の出場権も優勝者が得られるカプコンプロツアーのプレミア大会となっています。
Capcom Cup 12出場を目指し、日本のプロ格闘ゲーマーときど氏やアメリカのプロPunk氏など、多くのプロが参加した大会となったのですが、
この大会を制したのは何と、現在14歳のひなお選手。
ひなお選手は多くの大会は年齢制限でまだ出場できなかったのですが、今回の成都の大会でついに海外大会初出場。そして、何と初出場で多くのプロを倒して初優勝という快挙を成し遂げたのです。
これには多くのプロプレイヤーが口を揃えて「新時代がきた」とXでポストするほど。
ひなお選手は昨年12月に行われた若手プレイヤーを支援するプログラム「ハイタニ登竜門」で頭角を現わし、先日にはプロゲーミングチームREJECTのユース部門への加入が発表されたばかりでした。その加入直後の初海外でいきなり優勝という、あまりにも鮮烈なデビューを飾ったというわけです。
この出来事は、純粋にひなお選手がすごいということもあるのですが、
それ以上に『ストリートファイター』のコミュニティが新しい変化を生み出せる力があること、その成果であるという、とても大切なことも証明しています。
14歳の少年が「自分もこの世界で戦いたい!」と思うには、まずゲームそのものに魅力があるのと同時に、ユーザーコミュニティとイベントも魅力的でなければいけません。『ストリートファイター』のコミュニティは多くの選手がシーンを盛り上げ続けてきました。そして、いざそこに若手が手を挙げてきたときには、その挑戦をサポートし応援する体制も作れています。今回のひなお選手の優勝のような出来事は、そうした土壌がなければ実現できません。
シーンを盛り上げるのが自分のプラスにもなること、そしてそれが新しい変化をもたらして、さらにシーンを活性化し続けてくれる。
自己の承認欲求を満たしているだけでは、いずれ自分の居場所そのものが痩せ細ってしまう。
そうしたことを理解している人がコミュニティを盛り上げているからこそ起きた新時代の到来だと、そう言えるのではないでしょうか。
少子高齢化がこの先も20年以上続いていく日本において、シーンやコミュニティがやせ細らずに続いていくためには、自分の好きなものが続いていくようにするためには、こうした考え方が必要かもしれません。
時代がちゃんと進み続けていく。変わり続けることで新しい素晴らしさと巡り会えます。
ひなお選手の今後が非常に楽しみですね。
11月の注目タイトルは『カービィのエアライダー』、『桃太郎電鉄2』、『ゼルダ無双 封印戦記』とSwitchタイトルが続々
2025年11月に発売されるタイトルから注目作をピックアップ!
いよいよホリデーシーズンに入っていきますが、
やはりNintendo Switchのタイトルが強いんです。ホリデーシーズンは。
Switch2専用のタイトルでは、
『ゼルダ無双 封印戦記』
『カービィのエアライダー』
が、初代Switchでもプレイできるものでは
『桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~』
『イナズマイレブン 英雄たちのヴィクトリーロード』
が発売となります。
待望のSwitch2専用タイトルということもあり、特に『カービィのエアライダー』はSwitch2を所有している人の購入率が非常に高くなりそうな気配。
『桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~』も、ホリデーシーズンの定番タイトル。前作同様に今作もかなりの人気が予想されるところではないでしょうか。
一方でハードコアなタイトルでは、
『Call of Duty: Black Ops 7』
『Escape from Tarkov』
が発売。特に『Escape from Tarkov』は脱出型サバイバルシューターのボス的な存在にして、ついに正式版の発売というわけで期待している人も多いのではないでしょうか。
インディーゲームではローグライトな採掘アクションとして前作が高評価だった『Wall World 2』も発売されますし、最近インディーゲームはヒット作続きなので意外なタイトルが突然大人気になることもあり得るかもしれません。
寒くなってきますので、暖かくしてゲームをチェック&プレイですよ。
それでは、良いゲームライフを!
2025年11月5日
『Football Manager 26』
[Nintendo Switch][PS5][Xbox Series X|S][Windows PC(Steam/Epic Games Store/Windows)/ Mac]
2025年11月6日
『ゼルダ無双 封印戦記』
[Nintendo Switch2]
2025年11月11日
『Lumines Arise』
[PS5][Windows PC(Steam)]
2025年11月12日
『Wall World 2』
[Windows PC(Steam)]
2025年11月13日
『桃太郎電鉄2 ~あなたの町も きっとある~』
[Nintendo Switch2][Nintendo Switch]
2025年11月14日
『イナズマイレブン 英雄たちのヴィクトリーロード』
[Nintendo Switch2][Nintendo Switch][PS5][Xbox Series X|S][Windows PC(Steam)]
『Call of Duty: Black Ops 7』
[PS5][Xbox Series X|S][Windows PC(Steam)]
2025年11月15日
『Escape from Tarkov』
[Windows PC(Steam)]
2025年11月20日
『カービィのエアライダー』
[Nintendo Switch2]
