ゲーム・エンタメの最新の話題を伝えるぞ! 山村智美の『未来ゲーム Travelers』

  • 記事タイトル
    ゲーム・エンタメの最新の話題を伝えるぞ! 山村智美の『未来ゲーム Travelers』
  • 公開日
    2026年11月06日
  • 記事番号
    15053
  • ライター
    山村智美

 

ゲームやエンタメの最新の話題を伝える月刊連載コラム『未来ゲーム Travelers』です。

ついに、2026年でもっともゲームシーンが熱くなる11月がやってきました。

来てしまった。

2026年11月19日(木)、『グランド・セフト・オートVI』発売です。

思えば2026年はずっと『GTA VI』の動向に世界が注目し振り回された年でした。

『GTA VI』は当初は2026年5月26日に発売予定で、昨年から他のゲームメーカーは5月を避けてゲームを発売するという流れがありましたが、何と『GTA VI』が2026年11月19日へ延期。5月を避けて予定を組んでいた他のメーカーが動揺し、年内発売予定だったゲーム群が次は11月を避けるようになりました。

SummerGameFestでも、gamescomでも、そのほかいろいろな発表イベントでも、「11月発売予定」という文字はほぼ見られなくなりました。

任天堂はその直前のギリギリで影響をあまり受けないと言っていい11月5日に『ゼルダの伝説 時のオカリナ』リメイクを発売しましたが、そのほかのタイトルは移植がほとんどで、いわゆる新作はほぼ発売されないという状況になっています。

長くゲームシーンを見続けてきましたが、これほどわかりやすく影響が出ている事態というのは、ほかに思いあたらないほど。

ダウンロード容量は210GB、マップの広さは『GTA IV』『GTA V』『レッド・デッド・リデンプション 2』の3作品のマップを合わせたサイズに匹敵、入れる建物の量も前作より桁違いに多く、内装の作り込みも行われているとのこと。圧倒的に巨大で密度の高い新作。

昨今では、ゲーム開発の長期化がより厳しくなって、世界情勢も経済も見通しは悪く、半導体供給不足の影響からハードウェアの高騰も続いています。高騰していくハードウェアに見合ったゲーム体験を得られるのか? という疑問も当然のように湧き上がります。

大型のゲームを作ることは以前よりもさらに遥かに難しくなっていく中で、『GTA VI』を超える規模のゲームはもしかしたら10年どころかもっと先まで現れないかもしれません。

そんな時代の中で『GTA VI』というゲームが見せるのは、希望か、それとも。

とにもかくにも、楽しみですね。

13年ぶりの新作にして今世代最大のお祭りが始まります。

楽しんだもの勝ちですよ、きっと。

では、今月の曲~。

10月20日よりNetflixにて全10話の配信が開始された「サイバーパンク: エッジランナーズ2」。ゲーム本編である『サイバーパンク2077』の1年後の世界で描かれる物語となっていて、ゲームをプレイした人は必見の内容となっています。ゲーム側にも「エッジランナーズ2」をフィードバックするアップデートが入って、人気がまたしても再燃していますね。『サイバーパンク2077』もまた傑作中の傑作なので、未プレイの人はぜひ。というわけで、「サイバーパンク: エッジランナーズ2」よりエンディング曲「Watson」です。

 

任天堂の宮本 茂氏が文化勲章を受章。プレイヤーの心の動きに寄り添い続けたゲームという“もの作り”

© Nintendo

任天堂代表取締役フェローの宮本 茂氏が、2026年度の文化勲章受章者に選ばれました。ゲーム分野からの受章は初で、親授式は11月3日に皇居で行われるとのことです。

宮本氏は2019年にゲーム業界初の文化功労者にも選出されているのですが、文化功労者の中でもより高く評価された最高峰の栄誉が勲章授与となります。

文化勲章受章についての会見が10月22日、京都の任天堂本社で開かれました。

会見の動画や記事は複数のゲームメディアで掲載されているので、全文はそちらをご覧いただくとして、この会見で語られている宮本氏のお話は非常に有益なものでした。

自分が特に注目すべきと感じた部分をまとめておきます。

© Nintendo

“僕はね、子どもの頃から、自分が作ったものを誰かに見せて、おおって驚いてもらうのが楽しみやったんですね。”

宮本氏の回答を追っていくと、常にプレイヤー心理と向き合ってきたことがわかります。子どもの頃から何かを見せるのが好きだったというエピソードはその原点で、それが変わらず今も根底にあると。

“見せて相手の反応を見ていたことが、やがて「自分が何かをすると相手(ゲーム)が返してくれる」インタラクティブなメディアがおもしろいと思ってきた。また、ゲームセンターでお金を入れるのも射倖心ではなく「悔しいから」。なぜもう一回やりたいと思うのかに興味が移った。”

という回答は非常に興味深く、現在のゲームデザインにも重要なものと感じられます。報酬目当てでプレイしているところにはプレイヤー心理の奥行きはあまりありません。何しろ報酬目当てでやっているだけですから。ですが、プレイすることそのものが楽しいし、上手くできないと悔しいという心理には深い奥行きがあります。楽しいのは自分のプレイヤースキルに伸びしろがあるからで、悔しさは成長の出発点でもあります。上達していくプロセスを楽しめるゲームというのは、ゲーム体験として非常に優れていると言えるのではないでしょうか。昨今なら『ダークソウル』シリーズから発したソウルライクも、射幸心よりもプレイフィールと悔しさが根底にあります。

“作ったものを遊んでいる人を見ているのが一番の楽しみで、自分のメッセージを伝えたいというより、こうしたら楽しい・興味を持ってもらえるのではないかと作り続ける。”

このあたりもプレイヤー心理に寄り添っていることに連続していて、宮本氏は自身の考えをプレイヤーに押し付けず、常にプレイヤーの反応を受け取る姿勢でいる。そのように感じられます。

さらにその先で見ているのが、“ひとつひとつの操作や反応について、「心地よく受け止められているか」をずっとイメージしながら作っている”という回答です。プレイヤー心理と反応を見ることのさらにミクロな部分に言及していて、細かな部分の感触と手触り、昨今のゲームではプレイフィールと表現し評価されるところを常に気配りしている。

そしてそれを支えるのがUIで、“ゲーム以外でも快適に使えるかどうかインターフェースを真剣に作ることが大事”としつつ、ゲームほどそれを真剣に作っているものは少ないと指摘しています。

“デザイナーやエンジニアが使う人に寄り添って真剣にものづくりをする人が増えていけばいい”という話も含め、プレイヤーの心境を健全に保つこと、つまり、ゲームプレイが楽しいと素直に受け止められる状態を保つには、ストレスのないUIが不可欠だという繋がりが見えてきます。

UIからストレスを感じている状態では、ゲームプレイ全体の印象もネガティブになりかねないわけで、もったいないものになってしまいますよね。

© Nintendo

“ものを作ること”と“作業すること”を分けているという話も印象的でした。大きな構成を考え、意図を持って進むのが『作る』。そこから先の穴を埋めたり、きれいに仕上げたりするのが『作業』。

“作業そのものは楽しいし、きれいに整えていく過程は気持ちがいい。ただ、その作業に満足してしまって「いいものができた」と勘違いしてしまうのが怖い”という指摘です。

ここもプレイヤー心理に関わる部分を作ることと、そうでない部分を仕上げること、それを切り分けて指摘していると感じられます。

ゲームとは開発者とプレイヤーの対話です。開発者の意図がありデザインがあり、それを遊んだ人がどう感じるのか。宮本氏が若い頃からずっと軸にしているところで、それが“ものを作る”ことであると。

一方で“作業”の部分は、あくまで見栄えを良くしたり、穴を埋めたり。そうした“整える作業”ももちろんプレイヤー心理には影響しますが、プレイフィールの中心となるものではなく、補助的なもの。粗削りでもおもしろいと感じてもらえるゲームはたくさんあり、むしろそれが味であることすらあります。整えるための作業で満足して「いいものができた」と勘違いしてしまうのは良くないというのは、わかりやすいお話ですね。

AIが作業をしてくれるようになれば、本当に「作る」とは何かを真摯に考える機会になる。良いことだ、という話もありました。

今まさに、世界が直面していることではないでしょうか。作業はAIが便利にこなしてくれるから、AIを使えば誰でもできるものには価値がなくなっていきます。本当に価値があるものを「作る」ということ。意図を持ってものを作るということ。

“意図を持ってやったものは残る。コピーだけのものは残らない。”

© Nintendo

この話のあとに「まだまだやれることは残っている」と語る宮本氏の力強さには圧倒されます。

ひとつの時代の区切り、転換点を迎えつつある中で、この文化勲章受章に際して行われた会見でのお話は、非常に重要なものと思えます。ゲーム文化の黎明期における“ゲームを作る”ということの本質が、ひとつの出来事の中で引き出され、アーカイブされたことはとても幸運なことかもしれません。

 

フロム・ソフトウェアの新作『The Duskbloods』の発売時期が2027年へ延期に

© 2025 FromSoftware, Inc. All rights reserved.

フロム・ソフトウェアより年内発売予定だったNintendo Switch 2用ソフト『The Duskbloods』の発売時期が、2027年に延期されることが発表されました。

今年の後半は本連載でも、11月の『グランド・セフト・オートVI』に対して、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』リメイクと『The Duskbloods』がどのタイミングで発売されるのかが最大の注目ポイント

と、書いてきたわけで、『ゼルダの伝説 時のオカリナ』リメイクが11月5日発売と告知されたときには「じゃあ、『The Duskbloods』は12月かなー年末年始は『The Duskbloods』かも」と思ったものですが、そうはならなかったですね。

とはいえ一方で、「年内発売予定にしては、さすがに続報が少なすぎるのでは」とも思っていたので、発売延期はまぁ、察していたところもありますよね。SNS上でも同じような感想が多く見られます。

なお、発売時期の変更は“ゲームルールやバランスの最終調整期間を確保するため”としています。

8月に実施されたネットワークテストでは、さまざまな立ち回りや戦略を楽しめるという本作のコンセプトがユーザーから評価されたとのこと。フロム・ソフトウェアでは、このコンセプトをさらに高い水準で実現し、よりよいゲーム体験を届けるために調整期間を設けると説明しています。

本作は当初、PvPvE(プレイヤー同士の対戦と同時にCPUの敵との戦いも入り混じる)と情報公開されましたが、今年8月に行われたネットワークテストにあわせディレクターの宮崎英高氏のインタビューでは、“本作の最初の情報発信として「PvPvE」というのは,あまり正確ではなかったかもしれません”と語っています。

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ネットワークテストで判明した限りでも、他のプレイヤーにプロポーズしたり、人間ロケットになって突進したり、他の対戦ゲームにはない尖った要素やシステムが多くて、非常に“変なゲーム”。

それだけに仕上げに時間がかかっていそうと想像されるところもあります。

年内発売は延期されてしまったものの、フロム・ソフトウェアが手掛ける独特で変なゲームとなると、一筋縄ではいかないだろうし、それだけに他にないゲーム体験を期待できるところもあって、楽しみですよね。じっくりと仕上げて発売してほしいという気持ちで、待ちたいところです。

 

11月の注目タイトルは、2026年最大のタイトル『グランド・セフト・オートVI』

2026年11月に発売されるタイトルから注目作をピックアップ!

冒頭にもさんざん書いているとおり、

何といっても中心は、11月19日発売の『グランド・セフト・オートVI』です。

というか対抗馬がいません。

今月はストーリーのネタバレなど『GTA VI』の話題が嵐のように吹き荒れるのは間違いないですね。
プレイ予定の人はネタバレなどを避けるためにSNSにNGワードを設定したりなど、自衛していくのが良いかと思います。

噂レベルではPC版の発売はそれほど遠くはない……という話もあってPC版を待つという人も多いとは思うので、そういう人も何とか自分の楽しみを守ってください!
……無理そうならPS5とXbox Series X/Sをどうにか用意してプレイしてください。

11月5日にはSwitch 2向けに『ゼルダの伝説 時のオカリナ』のリメイクが発売されていますね。この11月は『ゼルダの伝説 時のオカリナ』と『グランド・セフト・オートVI』のぶつかりあいです。

『ゼルダの伝説 時のオカリナ』は1998年発売の同作のリメイクで、当時に歴史の転換点と表現されたほどの名作。大型のリメイクと大型の新作タイトルが並んで話題になるというのは、昨今のゲームシーンを表現しているかのようだと思います。

今月はほかにも、Nintendo Switch 2向けには『メタファー:リファンタジオ』や『ピクミン4 Nintendo Switch 2 Edition』が、Steamタイトルだと11月4日に『World of Warcraft: Forever』、11月10日に『Football Manager 27』などがあります。ただ新規の新作は本当に少なくて、やはり話題の中心は『GTA VI』と『ゼルダの伝説 時のオカリナ』というところ。

だんだん寒くなってきましたが、体調をしっかり整えてプレイ時間をしっかり確保していきたいですね。

それでは、良いゲームライフを!

 

11月4日(水)

『World of Warcraft: Forever』

[PC]

 

11月5日(木)

『ゼルダの伝説 時のオカリナ』

[Nintendo Switch 2]

 

『Stellar Blade Complete Edition』

[Nintendo Switch 2]

 

11月10日(火)

『Football Manager 27』

[PC][PS5][Xbox Series X|S]

 

11月12日(木)

『メタファー:リファンタジオ』

[Nintendo Switch 2]

 

『ピクミン4 Nintendo Switch 2 Edition』

[Nintendo Switch 2]

 

11月19日(木)

『グランド・セフト・オートVI』

[PS5][Xbox Series X|S]

 

12月3日(木)

『ドラゴンクエストモンスターズ4 枯れ木の国のビアンカ・フローラ』

[Nintendo Switch 2][Nintendo Switch][PS5][Xbox Series X|S][PC]
※Steam版は12月4日(金)

 

『ゼノブレイド3 Nintendo Switch 2 Edition』

[Nintendo Switch 2]

 

12月3日(木)

『Edge of Memories』

[PS5][Xbox Series X|S][PC]

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