餅月あんこのゲーセンに行きたい!
第59回 みちるさんにコスプレの話を聞きたい!(後編)
ゲームファンには「双子サラ」としておなじみ、コスプレ史に燦然と輝くスターコスプレイヤー、「ルーク&みちる」。前回に引き続き、妹さんのみちるさんに貴重なお写真を見せていただきつつ、お話をうかがいま~す!
格ゲーからポケモンまで
――― 本当にアーケードゲームのコスプレの金字塔っていうイメージなんですけど、『バーチャファイター』だけでなく『ヴァンパイア』もやられてたりしますが、コスプレされているのは格闘ゲームのキャラクターが多いですか?
みちるさん:格闘ゲームが多かったですね。
――― 当時(90年代後半)は格ゲーブームでもありましたもんね。
みちるさん:あとは、ポケモンとか。
――― えっ、ポケモンって……トレーナーとかの人間のキャラクターのほうですか? モンスターのほうですか?
みちるさん:ニャースのコスプレ、やってました!
――― まさかのモンスター(笑)。カスミとかムサシとかではないんですね(笑)。
みちるさん:はい。ポケモンはニャースが一番好きで(笑)。
――― それ、すごいですね……! ちなみに、私のようなシロウトにはまったく想像がつかないのですけど、衣装ってどうされてるんですか?
みちるさん:サラみたいに普通の服から改造してできるものもあったり、一から作らなきゃいけないものもありますね。私は裁縫が苦手なので、わりと作ってもらってたんですが、その頃、そういう衣装を作ってくれる業者さんってあんまりなくて。
――― そうですよね……!
みちるさん:今はたくさんあるんですけどね。「キューティーハニー」の衣装を、バレエとか、プロレスとかの衣装も作ってるチャコットさんに「こういう衣装を作ってください」って依頼しに行ったんです。『ヴァンパイア』のモリガンもチャコットさんで。タイツに模様を描いたりは自分で作ったんですけど、レオタードとかは作ってもらいました。
――― へぇ~! 注文するにしても作るにしてもどういうふうに用意するのかまったく想像がつかなかったです。
イベントに引っぱりだこ
――― メーカーさんやゲーム誌からの出演依頼がけっこうあったんじゃないでしょうか。
みちるさん:そうですね、いろんなイベントに出させてもらったり、ゲーム大会でのアテンドもやらせていただきました。優勝したかたにトロフィーや賞品をお渡しする仕事です。
――― かっこいい……優勝したかたは、まさに両手に花で最高ですね! 最近というか、今年もハロウィンの地味コスプレ、バズってましたが! 池袋のリアルなイベントでもコスプレされてましたよね。「うる星やつら」のラムちゃん。
みちるさん:そうですね、行ってみました。
――― 変わらず現役でコスプレされててスタイルも良くて可愛くてすごいのですが! 今まで本当にたくさんのイベントなどに出られてきたと思うんですが、思い出深いエピソードとかありますか?
みちるさん:やっぱりアミューズメントマシンショウ(※2013年からジャパンアミューズメントエキスポになりました)ですね。カプコンさんに呼んでいただいた『ウォーザード』のステージが思い出深いです。お客様が参加できる、姉と私と対戦!! っていうコーナーがあったんですけど、「ゲームうまい人たちが来てるのに私たちが勝てるわけないじゃん!!」って(笑)。
――― でも、お客様としては、対戦できたら嬉しいですもんね!
みちるさん:そうですかね……(笑)。その日は2時間ごとに『ウォーザード』のキャラクターをやって、春麗のコスチュームも着たので、1日に4回ぐらい着替えました(笑)。
――― それはお客さん的にはお得でしたね……!
みちるさん:色々な出演依頼で、変わったところでは、キックボクシングのラウンドガールもやっていました。コスプレラウンドガールです。でも、キックボクシングを観にきているお客様は訳がわからなかったと思います(笑)
――― うわ~、それはその試合を観に行ってた人がうらやましい!
ダンパ、ディスコ、ヴェルファーレ!
――― 90年代、わたしがコスプレを初めて認識した頃は、ひたすらにキラキラして、未知の世界というか、どこでやってるのかとかもよくわからなかったんですけど、コミケとかだったんですね。
みちるさん:そうですね、コミケと……あと、ダンパっていうのがあって。今だとクラブだけど、当時はディスコでしたよね。六本木のヴェルファーレとか。
――― はいはいはい!
みちるさん:あとは神楽坂にもあったんですよ。そこでダンパっていうのがあって、そこでコスプレして。
――― そういうところに行くメインの層と我々オタク層とは違うイメージがあるんですけど、それはオタク寄りのイベントだったりしたんですか?
みちるさん:そうです、コスプレイヤーしか来ないような、アニメの曲とゲームの曲しかかからないようなイベントで。そこがけっこうコスプレは盛んでした。
――― へぇ~、そんな文化が!
みちるさん:あったんです。アーケードシーンはちょうど格ゲーブームの頃ですね。だから、その後みんなでゲーセンに行ってゲームして、ファミレスでご飯食べて帰る、みたいな(笑)。
――― 楽しいですね~、そういう時代があったんだ~。今は比較的きちんとしたイベントが多くなった感じでしょうか。
みちるさん:そうですね。あと、スタジオでコスプレ撮影できるところが増えましたね。
――― 今はかなり誰でも簡単にコスプレにチャレンジできるようになったんですね!
「ルーク&みちる」は永遠!
――― お美しいから当然の流れかとは思うんですけど、コスプレを始めてからすごく有名になったのとか、イベントとかだとメディアがお知らせなどなく写真を載せたりすることもあっただろうし、これっていう実感がないままにあれよあれよという感じだったんでしょうか。
みちるさん:やっぱりサラのコスプレを始めてからです。サラがキッカケで、知れ渡るようになったって感じですね。どこかは忘れてしまったんですけど、どこかの雑誌で「双子サラ」って書かれて、そこから広まって。私たちは自分で「双子サラ」とは言ってないんですけど、いつの間にかそう呼ばれてて。
――― あ~、なるほど、自分たちで名乗ってたわけではなかったんですね!
みちるさん:それでどんどん有名になっちゃったみたいな感じです。
――― そういうのって広まりやすかったりしますよね。じゃあ「双子サラ」さんっていうのはユニット名とかではないってことですか。
みちるさん:まったくないです(笑)。
――― 正式ユニット名は「ルークとみちる」だったんですね。
みちるさん:そうですね、コスプレネームなんです。
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©ARIKA CO.,LTD.1998 ALL RIGHTS RESERVED.
――― 「双子サラ」はあくまで1つのキャラクターを演じるときの通り名ということですね。ではそのうち一緒に西遊記……じゃなかった、『ソンソン』のコスプレを……。
みちるさん:何やったらいいかな(笑)。
――― 当日まで絶対、何をやるか言わないで、さっきのパイが大勢みたいな、みんな猪八戒……じゃなくてトントンみたいなことに……。
みちるさん:勝手にやってくんだ(笑)
――― 「お前も!?」「ダブってんじゃん!!」みたいなのをやりたいですね……全員同じみたいな奇跡を起こしたいですね。麗子さん(共通の友だちの声優の鈴木麗子さん)とかも来てもらって。
みちるさん:そっか、自分で選んでいいんだ(笑)。キャラ被り(笑)。あ、なつかしい写真が……池袋サラさんと弟子サラさんの赤ちゃんを抱かせてもらってます(笑)。
――― お宝写真ですね、すごい! その赤ちゃんだった人、今、池袋ゲーセンミカドで「ヴァンパイアハンターの人」みたいな感じになってますよ!
みちるさん:えっ! 見に行ってみます!!
――― 行くんだ!!
近日写真集のリリース予定もあるというみちるさん。今後の活動予定は、Twitterをチェックしてみてください!