キーボードを叩いて強力な攻撃を放て! 低価格ながらしっかり遊びこみ要素ありの2Dドット個性派アクション。実はパッドで快適プレイもできる『Berserk or Die』

いい感じの遊び心地
いい感じのポップさ
いい感じのカジュアルなビジュアル
いい感じの2Dドットなゲームも豊富
いい感じの重すぎない&軽すぎないゲームらしさ
『発見! インディーゲーTreasures』は、
そんな“ちょうどいい感じ”なインディーズゲームを紹介していく月イチ連載です。
今回ピックアップした1本は、こちら。
『Berserk or Die』!

タイトル:『Berserk or Die』
開発: Nao Games
パブリッシャー: poncle
リリース日: 2025年6月9日
価格:399円
配信プラットフォーム:PC(Steam)
キーボードとマウス操作のゲームを、
特にオンライン対戦ゲームを遊びこんだことがある人なら一度は、
悔しさでキーボードを「うあぁぁぁぁっ!」っとガチャガチャ押したり、
左右にマウスを「くうぅぅぅぅっ!」っとぶんぶん動かしたりした経験があるはず。
キーボードバンバン&マウスグシャグシャ。
そんなちょっとアレな操作でゲームをプレイしちゃおうという、
だいぶ個性が強いゲームが登場しました。
それが今回紹介する『Berserk or Die』です。
最初にお伝えすると、本作の価格は非常に低価格でなんと399円。
ゲームとしては2Dドットの横スクロールアクションですが、
移動の操作はなく、プレイヤーができるのは左右それぞれに放つ攻撃とガードのみ。
左右から次々に迫ってくる敵にタイミングよく攻撃を出して倒していくわけですが、操作が独特。
キーボードのキーの左半分を押せば左側に、右半分を押せば右側を攻撃。さらに“押すキーの数が多いほど強力な攻撃”になるんですよ。
小攻撃はひとつのキーをポンポン押して、
いざ強攻撃を放つときはバンバン!っと手のひらで多くのキーをまとめて押すという、
令和のガチャプレイみたいなプレイスタイルになるんです。


また必殺技もあるんですが、必殺技はマウスを左右にブンブン動かすと発動!
キーボードをベシベシバンバン押しまくって、「やばいっ!」となったらマウスをブンブンブンブン!
そのマウスブンブンの動きに連動するかのようにプレイヤーが左右に広がる攻撃を繰り出してくれます。

で、実際のところ「キーボードをバンバン叩け!」って言われても、子どもなら嬉々としてやると思うんですけど、大人だとなかなか「んー、キーボードが壊れたりしたらやだなぁ」っと思うわけで、正直なところボクもそう考える側なわけですが、
そんなタイプの人が実際にプレイしているときは、バンバン叩くというより手のひらでメシャァっと多くのキーを押しつぶす感じになります。
グッグッと手のひらで押す感じ。
そのやり方でも、もちろんちゃんとプレイできます。
ちなみに、何とゲームパッドでもプレイできます。
最大の魅力であり個性はキーボードプレイなわけですが、プレイのしやすさは圧倒的にゲームパッドです。「キーボードバンバンするのちょっと嫌だな……」という人はゲームパッドがオススメ。
L/Rで小攻撃、Lトリガー/Rトリガーで大攻撃、スティックで左右のガード、スティック押し込みで必殺技という操作になります。

ゲーム体験はコンパクトかつテンポの良さが光るものになっています。
ステージ左右から押し寄せる敵を倒していると、区切りに商人が出現。ライフ回復アイテムや、攻撃範囲の拡大などの能力アップアイテムを購入可能。
そうして敵を倒し、お金を拾って、商人からのアイテムでパワーアップを繰り返していると、次第にステージが日中から夜へと変化し、夜にはボスが出現。
ステージごとにそれぞれ特徴の異なるボスがいて、スピードの速い突進に攻撃をあわせるのがポイントになるボスもいれば、大型で範囲の広い攻撃を繰り出してくるものもいて、攻撃の見極めが重要になっていきます。


ステージは特定の条件を満たすとアンロックされる方式で6ステージ。プレイヤーキャラクターも同様にアンロックされて増えていきます。
また、ステージ中には武器をアンロックする箱が出現することもあって、武器によって攻撃性能を高めることも可能。プレイで得たポイントでキャラクターの能力を成長させることもできて、シンプルなゲーム性ながら育成やアンロックを狙っていくやりこみが用意されています。




冒頭にもお伝えしましたが、本作はなんと399円という低価格。
低価格でドット絵のゲームというと『Vampire Survivors』を思い浮かべる人もいそうですが、それもそのはず、本作は『Vampire Survivors』で一斉を風靡したイギリスのスタジオ「poncle」がパブリッシングしています。
開発はNao Gamesの柴田直さん。柴田直さんは株式会社ナツメアタリをはじめ10年以上にわたってゲーム業界で働き、2021年からは独立系してNao Gamesとして活動しているとのこと。
そんなponcleとNao Gamesは、poncleの創設者であるルカ・ガランテ氏が、日本旅行で訪れたインディーゲームイベント「BitSummit」で『Berserk or Die』を見て気に入り、そこから協力体制を築いてきたとのこと。
本作の成長要素やキャラアンロックのスタイルは『Vampire Survivors』を彷彿とさせるものがありますし、本作の楽曲もまた、『Vampire Survivors』の作曲家フィリッポ・ヴィカレッリ氏によるものとなっています。

ノリノリのBGMの中、押し寄せる敵をキーボードをバンバン叩いて撃破していくという、かなり爽快なゲームとなっていて、特に子どもに遊ばせたらキーボードがクラッシュされるまで楽しんでもらえそう。まぁ、クラッシュされたら困るんですけど。
一方で、キーボードを叩くのはちょっと……な大人でもゲームパッドで落ち着いて楽しめますし、やりこみ要素もしっかりあって気軽にちょこちょこと起動して楽しめるようなゲームとなっています。
何よりも399円というヴァンサバゆずりな低価格なので、特に購入して後悔するような値段ではないですし、むしろ、ドット絵もサウンドもハイクオリティで遊びこみ要素もしっかりあって、値段以上と感じるところ。
気になる人はぜひ気軽に、というかこの値段ですのでなにも考えずにぜひ購入してみてください。
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