マイ・ベスト・アーケードゲーム Vol.08 稲元徹也

  • 記事タイトル
    マイ・ベスト・アーケードゲーム Vol.08 稲元徹也
  • 公開日
    2019年08月23日
  • 記事番号
    1182
  • ライター
    稲元徹也

日本のアーケードゲームの礎を築いた重鎮やゲーム情報通でもあるゲームライターといった業界関係者が、個人的に好きだったアーケードゲームをランキング形式で選ぶマイ・ベスト・アーケードゲーム」。

第8回となる今回は、1990年よりゲームメディアに携わり、現在も現役ゲームライターの稲元徹也氏。1980年代から1990年代にかけてのアーケードゲームにも造詣が深い稲元氏が選ぶマイベスト・アーケードには、皆さんご存知のタイトルが名を連ねました。

稲元徹也

ゲームライター。20歳のときに『BEEP!メガドライブ』編集部にアルバイトとして採用されたのを機に、現在までゲームに関するニュースやレビュー記事、攻略本の製作に携わる。かつてナムコやセガのあった大田区の南側に生まれ育ったことで、蒲田や大森のゲームセンター、屋上レジャーランド、駄菓子屋などで数多くのアーケードゲームの名作・迷作と出会い、現在のゲームの嗜好が形成された。

No.1 『ファンタジーゾーン』(1986年/セガ)

▲2008年発売のPS2版『SEGA AGES 2500シリーズ Vol.33 ファンタジーゾーン コンプリートコレクション』のPVで、貴重な初代アーケード版のプレイ映像も見られる
▲ファンタジーゾーンの筺体(画像:セガ公式サイトより引用) ⒸSEGA

1980年代、セガのアーケードゲームにおけるグラフィックには独特の味があるなと思っていて、本作を初めて見たときはその究極形だと感じました。SFとファンタジーの要素を兼ね備えた独自の世界観やキャラクターを、原色と淡色をうまく使って表現したゲーム画面は、ゲームセンターで一際目立っていました。

敵基地やボスを倒したお金でパーツを買う斬新さや適度な難易度、サウンドの完成度などに魅了され、個人で攻略サイトなんかを作ったのもいい思い出です。

No.2 『イシターの復活』(1986

▲Wii バーチャルコンソール アーケード版(2009年配信)の公式プレイ動画

かの『ドルアーガの塔』(1984年)の続編として発売された本作。リリース当初、レバー2本とボタン2つで主人公のカイとギルの2人を操作して、塔から脱出させるという大まかな内容以外は謎に包まれており、アーケードゲームなのにパスワードで継続するという大胆すぎるゲームシステムに、高校生だった筆者は心奪われました。放課後のゲームセンターで、ゲーム雑誌の攻略記事や口コミを頼りにルートの開拓や主人公の育成手段を模索していく楽しみは、当時ならではの体験でした。

No.3 『スペースハリアー』(1985年/セガ)

▲Wii バーチャルコンソール アーケード版(2009年配信) ⒸSEGA

アーケードゲームの歴史に燦然と輝く体感ゲームの代表作ですね。当サイトでも紹介しました

レバー操作で主人公「ハリアー」が動くと同時に筐体が前後左右にスイングする機構は、遊園地のアトラクションのようで、実際のプレイ時もそういう気分で乗っていました。家庭用にも数え切れないほど移植され、どんなゲームかはご存じの通りですが、動く筐体でプレイする高揚感はオリジナルならではのフィーリング。機会があれば一度は体験してほしいものです。

▲『スペースハリアー』のローリングタイプ筐体(画像:筆者撮影)ⒸSEGA

No.4 『源平討魔伝』(1986年/ナムコ)

グラフィック、サウンド、演出、文字までもが純和風。舞台は「1192(イイクニ)作ろう鎌倉幕府」の時代、しかも平家の復讐劇という設定に仰天しました。コツをつかめばルート次第で頼朝討伐も難しくない難易度も好みの理由です。

No.5 『電脳戦機バーチャロン』(1995年/セガ)

「レバーだけでロボットを自在に動かせるわけがない」という、かつてのロボットアニメに向けられた批判を覆す操作が痛快でした。3D空間をフルに使ったスピード感のある駆け引きは、対戦格闘では味わえないものでした。

No.6 『ゼビウス』(1983年/ナムコ)

シューティングというジャンルへの意識を目覚めさせてくれたタイトルです。隠れキャラの「ソル」や「スペシャルフラッグ」の場所を実機で覚えたくて、当研究所の大堀所長が手がけた同人誌やファミコン版の攻略本を片手にゲームセンターに通いました。

No.7 『バーチャファイター2』(1994年/セガ)

初見の衝撃は前作が上ですが、思い入れが強いのはこちら。対戦ゲームの中ではもっともクレジットをつぎ込んだタイトルかもしれません。蟷螂拳(とうろうけん)や酔拳など、映画でしか見たことがない拳法を使う新キャラにも惹かれました。

No.8 『ダライアス』(1986年/タイトー)

つなぎ目のない3画面をフルに使ったゲームシステムと、ボディソニックの演出とともに現れる海洋生物型巨大戦艦に度肝を抜かれました。筐体にヘッドホン端子が標準装備されていたので、サウンドの録音もはかどりました。

No.9 『スターウォーズ』(1983年/アタリ)

封切りで観たスペースオペラのラストシーンを追体験できる内容に興奮しました。劇中の音声をサンプリングした演出が、それをさらに盛り上げます。筐体デザインやベクタースキャンの画面は、今見ても魅力的ですね。

No.10 『三国志大戦』(2005年/セガ)

「三国志」の戦をうまくゲームに落とし込み、筐体盤面でカードを動かすことで、武将が率いる部隊を戦わせる操作が斬新でした。美しいカードイラストや声による演出は、プレイヤーに三国武将の印象を強烈に植え付けました。

アーケードゲームの歴史をリアルタイムで体感できた時代に生まれた幸福

10作品に絞るのは本当に難しい! 遊び込んだアーケードゲームはもっとたくさんあるはずですが、今回は年代にこだわらず、考えてすぐ頭に浮かんだ思い入れのあるタイトルを選ばせていただきました。

こうして振り返ると、エレメカが主流だった1970年代の後半から現在の多種多様なラインナップまで、アーケードゲームの歴史をリアルタイムで体感できていることの幸せを感じつつ、この体験を今後も活かしていければと思っています。

ゲームライター 稲元徹也

稲元徹也

こんな記事がよく読まれています