広大な未知の惑星でオープンワールド建築サバイバル! 工場建設だけでなくエリア探索やエイリアンとのシューター戦闘にも比重が置かれている新作『StarRupture』

  • 記事タイトル
    広大な未知の惑星でオープンワールド建築サバイバル! 工場建設だけでなくエリア探索やエイリアンとのシューター戦闘にも比重が置かれている新作『StarRupture』
  • 公開日
    2026年01月23日
  • 記事番号
    13948
  • ライター
    山村智美

いい感じの遊び心地
いい感じのポップさ
いい感じのカジュアルなビジュアル
いい感じの2Dドットなゲームも豊富
いい感じの重すぎない&軽すぎないゲームらしさ

『発見! インディーゲーTreasures』は、
そんな“ちょうどいい感じ”なインディーズゲームを紹介していく月イチ連載です。

今回ピックアップした1本は、こちら。

『StarRupture』!

 

タイトル:『StarRupture』
開発:Creepy Jar
パブリッシャー:Creepy Jar
リリース日: 2026年1月6日
価格:2,999円
配信プラットフォーム:PC(Steam)

 

工場の景色は好きですか?

ベルトコンベアに載って流れていく資源、

集められた資源が加工されパッケージになって出荷されていく無駄のない美しさ、

微調整を繰り返してスマートなラインを作り上げていく作業に没頭していく。

でも、それだけじゃなく外の世界の探索や戦闘も楽しみたい

プレイの軸になるストーリーもしっかりあるとよりうれしい

それが今回紹介する『Star Rupture』です。

『StarRupture』は、ポーランドのワルシャワに拠点を置くスタジオCreepy Jarがアーリーアクセスを開始したオープンワールドの建築サバイバルゲーム。ソロプレイのほか、最大4人でのマルチプレイに対応しています。

プレイヤーキャラクターは4人いますが、いずれもClaywood社に雇われた囚人たち。彼らはコールドスリープ状態で広大な謎の惑星“Arcadia-7”に送り込まれ、そこで得た資源を地球に送るという作業に従事することになります。

……地球を追放されて見知らぬ星で強制労働させられるとか未来の刑罰おそろしすぎる。

惑星“Arcadia-7”には豊富な資源がありますが、恒星の“Rapture”による熱波が定期的に押し寄せるなど、度重なる天変地異によって不安定な環境となっています。

そうした環境で生き延びるため、プレイヤーは拠点を構築していきます。レールを敷設して資源を運び、電力を供給して資源を加工し、最終的に宇宙へ打ち上げるとそれが回収されます。

企業の任務を完了すると、新たな目標と設計図がアンロックできて、より高度な構造を建設することが可能に。任務の達成と建設を繰り返していくことで、はじめは小規模な基地だったものが自動化された巨大工場へと進化していきます。

プレイヤーキャラクターは時間経過でお腹も減るし喉も渇いていきます。

となれば、一般的なサバイバルゲームだとプレイ開始直後はまず食料と水の確保からはじまっていくものですが、本作はだいぶ後回し。資源を地球に送る施設づくりが優先で、飲食はどうにかしろと言わんばかりの投げっぱなし。

それもやはりキャラクターたちが使い捨て同然の囚人だからこそというところで、当面は、食料は群生している植物や、すでに朽ち果てている先遣隊の所持品を見つけて何とかしていくことになります。

企業は囚人たちを信用しておらず、最初は使える施設も最低限にとどめているなど、随所にディストピアなテイストが匂います。

本作は、オープンワールドの探索、そして戦闘の要素がしっかりとあることも特徴。

基地を拡大するため、そしてさらに高度な設備を作るためにも、惑星を探索して遺物を回収していかなければなりませんが、この星には“Vermin”と呼ばれる敵対生物、いわゆるエイリアンが巣食っていて、襲いかかってきます。

エイリアンとはいわゆるFPS的に銃で戦いますが、より強力な銃の開発や、その弾を作るのにも、拠点の設備を充実させる必要があります。

拠点を作り込むことで探索がしやすくなって、そして探索の結果また拠点を充実させられるようになる。新たな生産拠点を作ることで新しい範囲を探索できるようになっていく。そのサイクルがゲームデザインの軸になっているのが本作の魅力となっています。

拠点を増やしていかないと探索範囲が広げられないもうひとつの大きな理由が、定期的に訪れる恒星の“Rapture”による熱波。

“Rapture”の接近による熱波(ゲーム中の日本語ローカライズでは火山の噴火となっている)が、いわば1日の終わりのように定期的に起こって地表はすべて熱で焼かれてしまいます。

このときプレイヤーは拠点の屋内に避難していないと死亡してしまうので、より遠くを探索するためには中継地点の拠点を増やしていかないといけないというわけですね。

熱波が過ぎ去るとほどなくして地表の緑や水が蘇っていきますが、これはゲーム的に言うところのワールドのリセットの役割を担っていて、採り尽くした植物なども復活します。また、噴火直後だけ行ける特殊な場所や採集できるものもあって、探索計画のアクセントにもなっていきます。
(ちなみに、不必要になったアイテムも外に落としておけば火山噴火で消える)

ビジュアルやサウンドも、本作の危険に満ちた謎の惑星で生産とサバイバルがかけ合わさっているというシチュエーションの雰囲気を高めている。

サウンドはシンセサイザー中心のBGMと最小限の環境音とで構成されていて、例えば、火山噴火の熱波が押し寄せたあとは静寂となり、そこから静寂に響くような共鳴音が少しずつ入っていく。そうした、未知の惑星を探索するというシチュエーションをしっかりと際立たせるようなサウンドになっているのが印象的。

この手の3D工場建設ジャンルとしては、やはり先駆者と言っていい『Satis factory』がありますが、さすがに5年以上アーリーアクセスを行って積み重ねをしてきた『Satis factory』のほうが要素は充実しています。

特に建設要素において『Satis factory』が大きく優れていますが、『StarRupture』はサバイバルと探索の要素が際立っているところがポイント。『StarRupture』が今後どの方向性をより重視していくかにもよりますが、『Satis factory』とは異なる良さのあるゲームになっていくのではと感じます。

アーリーアクセスを開始したばかりながら十分に遊び込めるクオリティになっている本作ですが、プレイしていて気になるところもさすがに少々あります。

フォントサイズについてはリリース直後は日本語が読めないほど小さくて、すぐにHotfixで修正が入ったものの、修正後も一部の表示がまだ極小だったり乱れているところがあって、今後も引き続き改善を期待したいところ。

また、本作のストーリーの会話は英語ボイスと字幕で展開されますが、その会話が発生するタイミングが、ゆっくり会話を聞いている余裕がない状況や、作業の真っ最中だったりしがちで、ストーリーに集中しづらいのはちょっともったいないなと感じたところ。そのあたりも改善して欲しいですね。

生産施設を作り込んでいるときの没頭できる感覚や、一段落してから新たなエリアを探索していく楽しさ、そしてその繰り返しでどんどんと広がっていく開拓済みのエリアに、現段階でも十分な満足感のある1本。ゲームの基礎的な部分は十分によく出来ていると思えますし、今後の改善や要素追加についてはロードマップを公開しているので、安心して期待していけるのではないでしょうか。じっくり楽しみたい人、未知のSF感が好きな人にオススメです。

© Creepy Jar 2022.

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