見城こうじのアケアカ千夜一夜

  • 記事タイトル
    見城こうじのアケアカ千夜一夜
  • 公開日
    2026年06月12日
  • 記事番号
    14276
  • ライター
    見城 こうじ

 

第59夜『聖戦士アマテラス』(1986年・ニチブツ)

脱獄囚を追跡せよ! 女戦士アマテラスの戦いが今、始まる!

『聖戦士アマテラス』は、任意縦スクロールシューティングゲームです。操作は8方向レバーと、ソードビーム&ストップ弾(ボム)の2ボタン。ストップ弾を使うことで敵の動きを一時的に止めることができます。

ソードビームのパワーアップの他にも、エアーモービルを敵から奪取することで攻撃力がアップし、さらにこのモービルが多段パワーアップすることが大きな特徴です。

素早く進んでパワーアップをつないでいく特徴的なシステム

Pマークを取ると、ソードビームのパワーアップ以外にもストップ弾が3つ追加され、敵の攻撃にも1回耐えられるようになります。一つのアイテムでこれだけたくさんの効果が同時に得られるゲームは珍しいように思います。

そして、前述のとおり、エアーモービルを敵から奪取することでも攻撃力がアップする上、その状態でPマークを取ると、強化モービル→無敵モービルへと3段階にパワーアップします。無敵モービルは時間制ですが、Pを取り続けることによって時間延長ができます。

つまり、考えかたとしては、その場で足踏みせず、早く先へ進むほど有利な作りのゲームになっているということです。

いうなれば、“時間との勝負”という、任意スクロールをうまく活かしたゲームシステムになっているわけです。とくに無敵モービルの状態まで持っていけるかどうかで、かなり難易度が変わるゲームです。

早く進むほど有利という考えかたは、ショットの射程が短いことにも表れていて、積極的に前のめりに撃っていかないと、なかなか敵に弾が届かないし当たりません。

その場で敵の攻撃をかわそうとして、前へ出ずに右往左往していると、このゲームはプレイヤーの移動とショットの向きが連動しているため、敵を倒せずに(前方から来る敵にエイムできずに)追い詰められてジリ貧になっていく感じです。

ちなみに、アーケードゲームの任意スクロールものには何らかの永久パターン防止策が必要になりますが、このゲームにおいては、その場に留まっていると敵弾がどんどん速くなるという対処法が取られているようです。

上から登場する敵の弾が速くなるということは、それだけさらに上へ進みにくくなることになるので、なかなかシビアな対処法だと思います。また前進を再開すれば元の速度に戻ります。

敵はほふく前進、そしてプレイヤーは地面に突っ伏す

いくつか雑多な話になってしまいますが、他にもおもしろいなと思ったのが、エリア・クリア時に『パックマン』のようなコミカルなコーヒーブレイク(デモシーン)があることです。この時代の、しかもシューティング系ゲームではとても珍しい気がします。プレイヤーが戦闘機ではなく人型だからこそできたデモシーンかもしれませんね。

演出絡みでいうと、ほふく前進してくる敵の動きがじつによいです。さらによいのが、主人公がやられた際に地面に突っ伏すドット絵。全身からにじみ出るわたし負けましたわ感。

最後にこれも少し変わっていると思ったのが、エリア・クリアするとパワーアップが初期段階にもどることです。『グラディウス』のように完全に1ループしたときであれば一般的な考えかたですが、1エリアだけでもどるのは比較的珍しいかもしれません(たまにあります)。

このような仕組みにしているのは、難易度調整の意図の場合もありますが、このゲームはそもそもパワーアップ状態を恒久的なものという前提で考えてないために、自然にこのような仕組みに帰結したのではないかと思います。

では、また次回。

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