見城こうじのアケアカ千夜一夜
第60夜『ガズラー』(1983年・テーカン)

消防士のモンスターが主人公の迷路アクション
『ガズラー』は主人公のモンスターが火事の火ダネを消して回る、固定画面型の消防アクションゲームです。水を発射して火ダネをすべて消すとラウンドクリアとなります。火ダネは普段は動かず固定されているのですが、最後の一つになるとふらふらと動き出します。
視点はトップビュータイプですが、キャラクターやアイテム類はサイドビュー。これは当時の迷路ゲームでよく見られた表現です。『パックマン』などもそうですね。
でも、迷路のレイアウトは『パックマン』とは異なり、毎ラウンド変化していきます。各ラウンドを見ていくと、制約の中でどんなマップが作れるか開発者がいろいろ頭をひねっていることがわかって楽しいです。

保有している水の量と補給がポイントだ
火ダネは炎の敵を生み出して、プレイヤーの進路を邪魔してくるので、必要に応じてやつらも水で退治していく必要があります。
ところが、水は無制限に使えるわけではなく、3回分しか体内に溜めることができません。切れたら水溜まりで補給が必要です。大きな水溜まり(3回分の補給ができる)と、小さな水溜まり(1回分の補給)があるところも凝っています。
ユニークなのが、保有している水の量が少なくなると射程が短くなっていくことです。そこだけ見ると、残量が減るほど不利になりそうですが、その代わりにプレイヤーの移動速度が上がります。保有量が減った分だけ、身が軽くなっているというわけです。このような一長一短がある点にも工夫を感じます。
無制限に攻撃ができないようにして難易度を調整するという手法は、当時から多くのゲームで行われていて、たとえば『パックマン』であれば反撃に使えるパワークッキーは1面につき4つだけです。『ラリーX』であれば煙幕のエネルギーには制限がある上に、移動のためのエネルギーと共通になっています。
このゲームの場合、水は火ダネとザコ敵の消火の両方に必要なので、むやみにザコ敵と戦わないことも大事なテクニックとなります(ただし、ザコを倒すとタイマーが増えるというメリットがあります)。
他にも、ゲームオーバー時のルーレットによる1UPチャンスや、タイトルのスペル“G U Z Z L E R”をすべて集めるとスコアやボーナスが2倍になるなどのフィーチャーがあります。

ガズラーは大酒飲みの消防士?
このゲームにもこの時期のコミカルアクションゲームの定番であるコーヒーブレイクのデモシーンがあります。当時としてはキャラクターも大きく、とても豪華な印象がありました。
タイトル『ガズラー』の“guzzle”は、「(酒などを)暴飲する」「がぶ飲みする」のような意味です。行儀のよくないイメージの言葉です。消防活動中にうっかり水と間違えてアルコールを飲んだりしたら大変ですね。
では、また次回。

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