見城こうじのアケアカ千夜一夜
第61回『ロックンロープ』(1983年・KONAMI)

「幸運の鳥」を捕まえろ! KONAMIのワイヤーアクションゲーム
『ロックンロープ』は、フックを打ち込んだロープを伝って上へと登っていき、頂上の「幸運の鳥」を目指す全4ステージのループゲームです。ワイヤーアクションを導入した最初期のゲームの一つです。
制約の多い特殊な仕組みをうまくまとめ上げていて、たとえば、基本的にマップはどこも行き止まりになっており、ロープを張るのも時間がかかるため、敵に簡単に追い詰められてしまいます。そのため、プレイヤーはフラッシュライトという武器を常備しており、これを敵に浴びせることで目くらましをして逃げる(通り抜ける)ことができます。
敵はロープを張ることこそできませんが、プレイヤーが張ったロープを伝ってくることができる他、「穴を出入りする」「壁をよじ登ったり下りたりする」など、多彩な移動手段を持っているのがおもしろいところです。
ロープの発射角度から生まれるゲーム性
フックとロープの大きな特徴として、発射角度が固定というのがあります。このため、フックを打ち込むことのできる足場と目的地が、ある程度限定されます。ルートを見つけるパズル性もこのゲームの楽しさの一つです。
また、この際、発射角度がかなり浅いというのもポイントです(真横に近い方向に伸びる)。これはおそらく、ゲームを成立させるための逆算から、このような角度になっているのだと思います。
角度が浅いことで、ロープが画面を横断するようなルートになるため、結果的にジグザグ移動になり、画面の左右を広く効果的に使えるようになります(逆に角度が深いとそれが実現しにくい)。
さらにロープの軌道も長くなるので、渡る際のプレイヤーのハラハラドキドキ感も大きくなります。『ロックンロープ』のゲーム性・攻略性のベースは、そのようにして構築されていると思います。

演出にちょっとした違和感が?
改めて『ロックンロープ』の演出を見て、「おやっ?」と思った点があります。
このゲームでは毎ステージ、ボーナスターゲットの「幸運の鳥の羽」が必ず2つ配置されており、オープニングデモでも幸運の鳥が羽を2つ落とすところをしっかりと見せてくれています。
丁寧な演出だと思う反面、ただの得点アイテムにしては強調され過ぎではないか? という気もします。
もしかすると当初は(卵の方ではなく)この羽のほうがパワーアップアイテムという設定だったのかもしれません。最終的にビジュアル的なわかりやすさを考慮して、パワーアップアイテムを光る玉に変更したのでは、なんてことを思ったりしました。

残機表示のレイアウトにもメーカーの個性が出る
「残機」の概念がある昔のゲームを見ていると、残機をどこに表示するかというところにも、そのメーカーやゲームごとの特徴が出ています。
昔ながらのアーケードゲームの場合、総じて残機は「画面の下方」に配置されている場合が多かったのですが、KONAMIは他社に比べると「上方」に配置することが多い。
この『ロックンロープ』の他にも、『アミダー』『ジャングラー』『タイムパイロット』『ガッタンゴットン』『ツタンカーム』『メガゾーン』『サーカスチャーリー』『新入社員とおるくん』『グラディウス』など、どれも上方にレイアウトされています。これはKONAMI社の特徴の一つだと思います(もちろん下方に配置されているゲームもあるのですけれど)。
では、また次回。

©Konami Digital Entertainment
Arcade Archives Series Produced by HAMSTER Co.
