発見! インディーゲーTreasures
ダイバーになったり寿司屋になったり愉快なキャラたちやパロディネタもてんこもり! 2022年登場インディーゲームの中でも屈指の良作『デイヴ・ザ・ダイバー』がついに正式版へ
いい感じの遊び心地
いい感じのポップさ
いい感じのカジュアルなビジュアル
いい感じの2Dドットなゲームも豊富
いい感じの重すぎない&軽すぎないゲームらしさ
「発見! インディーゲーTreasures」は、
そんな“ちょうどいい感じ”なインディーズゲームを紹介していく月イチ連載です。
今回ピックアップした1本は、こちら。
『デイヴ・ザ・ダイバー』!
タイトル:『デイヴ・ザ・ダイバー』
開発元: MINTROCKET
パブリッシャー: MINTROCKET
リリース日: 2022年10月27日
早期アクセスリリース日: 2022年10月27日
価格:¥2,570
配信プラットフォーム:Steam(Nintendo Switch版は年内発売予定)
https://store.steampowered.com/app/1868140/_/
2022年にもたくさんのインディーズゲームが発売されましたが、
ボクが選ぶ
“これ、めっちゃおもしろいインディーゲーだよランキング2022年ベスト3”
に入るのが、この『デイヴ・ザ・ダイバー』なんですヨ。
2022年10月にSteamにてアーリーアクセス版の発売が開始された『デイヴ・ザ・ダイバー』は、それから約半年で1万件以上の“圧倒的に好評”評価を獲得。いわゆる“おもしろいの認定書授与状態”です。
そして、この2023年6月28日にはついに、ゲーム内容をフル実装した製品版になることが告知されました!
アーリーアクセス版ではストーリーが途中までしか実装されていなかったので、続きを楽しみにしている人がたくさんいるわけですが、デイブたちの物語がいったいどういう結末を迎えていくのか、ついに楽しめるというわけですよ。
もちろん、この製品版になったタイミングでプレイし始めるのもベターな選択。
また、Nintendo Switch版も年内に発売予定ということなので、PC環境にちょっと不安がある(軽いゲームではありますが)という人は、ひとまず今日のところはタイトルだけでも覚えておいてください。
主人公のデイブは、気が弱そうで、優しげなつぶらな瞳をした、ちょっと太っちょなダイビング好きおじさん。寿司が好き。
旧友からの「寿司を食べにこないか?」という誘いの言葉にまんまと釣られたデイブは、なんだかんだで海の近くにオープンする寿司屋の手伝いをすることになります。
もちろん、美味しい寿司には新鮮な寿司ネタ……つまり魚介類が欠かせないわけですが、なんだかんだでそれを捕りに行くのもデイブの役割に。海に潜って捕ってこい、そのためにお前を呼んだんだ的なことです。デイブがダイバーです。
というわけでデイブは寿司屋の近くの海に潜って魚を捕ってくるわけですが、この海には海底が陥没して底が見えないぐらいに深くなっている、いわゆる“ブルーホール”があるんです。
しかも、このブルーホールは潜るたびに地形が変化するという世にも珍しいローグライクな特徴つき。さらに、ブルーホールの奥深くにはいろいろな謎も待っているようで、魚を捕りつつ、このブルーホールを探索していくことが本作の物語になっていくわけです。
ブルーホールには危険や謎やロマンがいっぱい!
海での魚捕りは、奥へ行けば行くほどに大きな生物が出現するようになって、危険も、そしてリターンも大きくなります。
海ではそもそも潜っての活動限界である酸素の量があり、危険な生物にこづかれたりすると減ってしまうし、もし酸素がなくなったら救助されるものの捕獲したもののほとんどを失ってしまいます。
大きなサメなんかに遭遇したりもするので、海中で手に入れた素材をもとに武器を強化、また寿司屋で稼いだお金でダイバースーツなどの装備品をパワーアップさせて、より深く、より貴重なものを目指して潜っていくというわけです。
「○○を採ってきて欲しい」というような、いわゆるミッションもたくさんあって、それらをこなすことで物語が進展することも。
たくさんの個性的なキャラクターに、海底に潜むボス、そしてその先に眠る古代のロマンが、デイブを待っているのだ!
魚が捕れたら、夜はその魚を食材にしたお寿司屋さんが開店!
……なんですけど、オープンしたての寿司屋には寿司職人のバンチョさん以外に従業員はいなくて、そこにいるのは太っちょおじさんのデイブだけ。
「どうして、そんな状態でお寿司屋を開店しようと思ったんですか?」
と、ツッコミを入れざるを得ない感じですが、とにかくお客さんの接客や配膳もデイブがやることに。
昼はダイバーで海に潜って、夜は寿司屋で忙しく働くなんて、こんな毎日じゃデイブ痩せちゃうよ~過労だよ~っていう感じです。
この寿司屋パートでは、次々にお客さんが来店して注文がどんどこ入ります。デイブを右へ左へと忙しなく動かし、バンチョが握った寿司を運んで、お客さんに味わってもらう。そうするとお金がもらえるという流れですね。
バンチョが魚をさばき、デイブがお客さんの注文をさばく!
的な感じですが、料理を運ぶ以外にも、お茶を入れたり、お客さんが帰ったあとのテーブルを拭いたりもあって、そうこうしているうちに料理を運ぶまでお待たせし過ぎて怒ってお客さんが帰ってしまうなんてこともあり、忙しいのがこの寿司屋パート。
「いらっさっせー! はい、お茶で~す! はいこちらお寿司、こっちもお茶? はいお待たせしました~! ちょっとバンチョさんなんで動いてないの? あ、ワサビがなくなったのか! ワサビすりまーす! シュッシュッシュッシュ。やばいあっちのお客さんをかなり待たせちゃってる! バンチョ急いで~間に合わない~!」
みたいな感じに、心の中はもう、てんやわんやのてんてこの舞に!
効率よくさばいて良い売上げが出るとちょっと嬉しい。ちなみに、ゲームが進めばやれることや、やるべきことが増えていきます。
デイブ・ザ・ダイバーは、このように海中探索と寿司屋運営ふたつのジャンルのゲームが組み合わさっているハイブリッドなゲーム。
昼~夕方のまったりマイペースに海を探索していけるパートと、夜のスピードと判断がものをいう寿司屋パートの緩急があり、プレイリズムが異なるパートが交互に訪れることで、適度に気分がリフレッシュされて、プレイに夢中になれる体験になっているんですよ。
デイブが出会う個性的なキャラクターたちも本作の強烈な魅力!
海でも寿司屋でも、いろんな個性的なキャラクターが登場するのですが、いずれも、ちょっとニヤッとさせられるようなパロディが効いているキャラばかり。
本作は全体的にいろんな演出やカットが謎に力が入っていて種類も豊富。
個性的なキャラクターたちのパロディネタが散りばめられている会話テキストも質が高いですし、イベントシーンがどんな感じか観たくて遊び込んでるのが楽しみになるんですよ。
ネタバレ防止でくわしくは書きませんが、プレイが進むほどにやれることがどんどん増えて、あんなことやこんなことも可能に。ゲーム内の要素はかなり豊富で、あれもこれも詰め込んだ的なボリューミーに作り込んであるゲームですよ。
出てくるだけで「何だこいつは(笑」とニヤニヤしてしまう個性的なキャラクターたち。
無茶ぶりに的確にツッコミを入れつつもなんだかんだで優しく引き受ける主人公デイブのキャラクター。
2つの異なるゲーム性が交互にやってくる、ダレずについつい長くプレイしてしまう構成の良さ。
ポップさとコミカルさを混ぜて練りこんでパロディネタやネットミームで味を整えたような展開の数々。
すごく丁寧に作られているのにいろんなところに漂うバカゲー的なエッセンスがたまらない。
インディーズゲームならではの魅力がぎゅっと詰まった、海中探索&寿司屋運営ゲーム『デイヴ・ザ・ダイバー』。繰り返すようですが、かなりハイレベル&ハイクオリティな良作ですので、未プレイの人は製品版が登場するこのタイミングにチェック&プレイですよ!
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