餅月あんこのゲーセンに行きたい!
第56回 おにたま放送局に潜入したい!(後編)
前回に引き続き、ONION softwareさんの映像配信サイト、OBS(おにたま放送局)のOBSLiveにゲスト出演させていただいたスタジオから、おにたま放送局の裏側をレポートします!
ゲーム&パソコン好き少年からゲームを作る人に
――― おにたまさんは、パソコン少年だったんですか?
お:ほんとにパソコン黎明期に、自分でソフトを作って秋葉原に売りに行ってました。
――― 初めて使ったパソコンというかゲーム機などは何だったんですか?
お:NEC のPC-8001っていう、わりとメジャーな、98(PC-9801)よりも古いパソコンです。
――― それが何歳ぐらいのときですか?
お:中学生ぐらいのときです。小学生の頃から、近くにショールームがあってよく遊びに行ってたんですけど、そのときは「何だろう、これ」っていうくらいで。本格的に何かを作ったりし始めたのは中学生になってからです。
――― その頃はゲームも遊んでたんですか?
お:『スペースインベーダー』が出て、世の中も「すごい!!」ってなるような頃ですね。
せんちゃさん(以下『せ』):あっ、おつかれさまです!(通りかかる)
お:ガジェット紹介コーナーの『ちっちゃいの大好き!』担当で、いつも手伝ってくれてる、せんちゃさんです。
――― こんにちは! 今日はそれですか?(手に持ってる何かを指して)
せ:♪~(音楽が鳴り始める)
お:あんこさんはポケモン世代なんじゃないですか?
――― そうですね、今回、番組中にピックアップさせていただいた「よく遊んだゲームBEST 3」に入れなかったですけど、プレイ時間は同じくらいかも……。
お:あのへんは、みんながやってますもんね。

――― 我々が学生の頃って、ゲームをすごくやってる、って言ってた人って少なかったじゃないですか。おにたまさんの頃ってさらに少なかったんじゃないですか?
お:少なかったです。「何やってんの?」って思われてたかもしれない時代ですよね。大人に紛れてゲームセンターに行く、みたいな。
――― 同世代の友だちの中ではちょっと変わった人扱いではなかったですか?
お:そうですね!
――― 今はみんなゲームしてて当たり前というか、開発だけでなくプロゲーマーを育てる学校もできたり……あ、あんまり色々話しちゃうと配信で話すことがなくなっちゃうかもしれない!(笑)
お:僕は中学生の頃に、ゲームを作ったりしてたんですよ。
――― 作る、って、遊ぶだけどころじゃないですね。パソコン買って、いきなり作れちゃったんですか?
お:もともとよく行ってた馴染みの店があって。
――― 中学生が馴染みの店があるっていうのがすごいですけど!
お:当時は高くて買えないから、お店に行ってパソコンを使わせてもらう、みたいな人が多い時代だったんですよ。そこで作ったりしてたら、「これ、売れるんじゃないか?」って思って。
――― えっ、何で作れるんですか? 誰かがプログラミングを教えてくれるんですか?
お:いえ、自分で覚えるしかないです。雑誌が出てるので、それを見て。
――― 言語はなんですか?
お:BASICです。それでちょこちょこっと作って売ったりして、「これ、これからいけるんじゃないの?」って思って。それで、就職活動をしないで、一時期フリーターみたいになってたんです。そしたら、当時「テクノポリス」っていうパソコンの雑誌があったんですけど、そこの編集部で「原稿書かない?」って言われて、テクニカルライターの仕事を。
――― へぇ~! それが何歳くらいのときですか?
お:19、20歳ぐらいのときです。『テクノポリス』はパソコンやファミコンのソフトもいっぱい出してて、「色々作ってみない?」って言われて、試しにゲームボーイのソフトを作ったりして、「これ、いけるんじゃないの?」ってなって、もうちょっと大きい仕事をしようか、って仲間と作ったのがこの会社(株式会社ツェナワークス)です。放送を手伝ってくれている、うらにあさん、せんちゃさんも、当時から一緒でした。
――― え~、そうだったんですか! すごい長いおつきあいですね。
お:僕は僕で、自分の名前でソフトを出していたので、それが『オニオンソフト(ONION software)』っていう名前で、2001年になったときに何か新しいことができるんじゃないかな? と思ったことのひとつで、「これから放送をやろう!!」と思い立ったのが、この「おにたま放送局」なんです。それ以来動画を作ったり、動画を配信したりするようになりました。
――― なるほど~、そういうことだったんですね。
建物内には気になるものがいっぱい
――― スタジオの写真を撮らせてもらってもいいですか?
お:いいですよ。

――― おしゃれでレアそうな筐体もたくさんですけど、おもしろいものがいっぱいありますよね……あの丸いものは何ですか?
お:あれはせんちゃさんがどこかで買ってきたものです(笑)。
――― すごいですね。このスタジオはいつもはミーティングスペースなんですか?
お:そうです、ここは会議室です。放送のときだけこのようにして、放送が終わるとまた元に戻すんです。「おにたま放送局」は会社の設備を借りて僕がやっている、という感じなので。
――― なるほど~。会社の事業ではないっていうことですか?
お:違うんです。僕が個人的にやっているんですが、機材もだんだん増やしてきて、今のような感じになってます。
――― すごい本格的ですよね……! これからもゲームのいろんなおもしろいお話を聞かせてもらえるんですね。
お:「ゲーム文化保存研究所」もありますから……。
――― こちらは文章ですから!
お:「ゲーム文化保存研究所」さんも、もっと放送もして! 動画とかも流してくれてもいいな、と思うんですけど。
――― それはおにたまさんのOBSLiveを楽しみにしてます!

左の『TRON』は映画を元に作られたゲームなのですね。レバーがクリアブルーですさまじく可愛い。
右の『ACROBAT TV』はタイトーさんのビデオゲーム。インテリアとしても最高にポップ。

Atari VCSでゲームコーナーに挑戦!
お:今日は、スタジオでゲームに挑戦していただくコーナーがあるんですが。
――― Atari VCSですよね。調べたら発売は1977年って書いてあるんですけど、検索してみたら新しく2021年に出たみたいで……?
お:そうそう、新しいものがアメリカで出てるんですよ。
――― 中身は新しいんですか?
お:新しく作ってます。昔のだと、今のモニターに繋がらないんですよ。
――― あっ、なるほど!
お:なので、今のモニターにも繋がるような製品で、だいぶ新しくなってます。
――― わあ、嬉しいです。アタリのゲーム機って触ったことなかったので。リンクスとかもすごい憧れてたんですが。
お:では、レトロゲームのコラムなどをよく書かれてるあんこさんが、どれくらいレトロゲームを上手くプレイできるかっていうのをここで確認したい! っていう趣旨のコーナーになっています(笑)。
――― 何か誤解されてますね。非常にヤバいですね。

タイトルは『Super Breakout』(Atari 1978)、『Grand Prix』(activision 1981)、『Pitfall! 』(activision 1982)の3本のようですよ。さて……。

珍しいゲーム機を触らせてもらう機会なのに上手にプレイしなければというプレッシャーで気が気ではありません。
というわけで、どのような結果になったかは放送のアーカイブをご覧ください!
[OBSLive] 週刊ファミ通「ドラネコシアター」でおなじみ、餅月あんこさんと生放送でお届け(https://www.youtube.com/watch?v=nd4HGFPs2lY)
おにたま放送局のみなさま、どうもありがとうございました!

おにたまさんってこんな人!
ツェナワークスさん設立時から一緒にお仕事をされているおふたりから、「おにたまさんってこんな人!」というメッセージをいただきました。
せんちゃさん「タマネギのような人です」
うらにあさん「インターネットがない時代からピンボールのことがメチャメチャくわしくて、『どうなってんだ、この人!』って思ってました」
とのことでした。ちなみにご自身のお名前やサークル名でもタマネギがすごくお好きなんだろうな……と思ってうかがってみたところ、「たまねぎは食べるのが好きというよりも形が好きで、小学生の頃から「オニオン」と名乗っていたのです。」とのことでした!
めちゃくちゃタマネギが大好きで1日3個くらい食べるのかと思ってました……。
そんなおにたまさんが企画構成&司会を務める「おにたま放送局OBSLive」は、これからも要チェック!