餅月あんこのゲーセンに行きたい!

  • 記事タイトル
    餅月あんこのゲーセンに行きたい!
  • 公開日
    2020年06月26日
  • 記事番号
    3094
  • ライター
    餅月あんこ

第10回「土屋昇平さん&SATOMIさんの音楽の話を聞きたい!」(後編)

タイトーのサウンドチーム・ZUNTATAの土屋昇平さんと、奥様でボーカリストのSATOMIさんのダブル・インタビューも、ついに最終回。
いつも読んでくださって、どうもありがとうございます!
「後編」の今回は、いつもにも増してとりとめもなくお話を伺っていきます。ゲーム雑誌じゃ絶対にできないインタビューってことでお許しください。
(※このインタビューは2020年3月上旬に行いました。)
※インタビュー前編は、こちら。
※インタビュー中編は、こちら。

SATOMIさんのアルバムについて

―― ところで、SATOMIさんのアー写(アーティスト写真の略)は誰が撮影してるんですか?

S:自分で撮ってます(笑)。

―― こういうの(シャッターリモコン的なもののジェスチャー)ですか?

S:今、私が持ってるミラーレス一眼は、スマホがリモコンになるんです。

―― あ~、そうなんですか~! すごい!

S:ミニアルバムのジャケットの写真も自分で撮ったんです。

SATOMIさんのミニアルバム『Moment(s)』
『瞬間を、うたう。』
SATOMI、本格的に音楽活動再開。7年ぶりの完全新作と、大阪で『オノサトミ』名義で音楽活動をしていたときに制作した楽曲を収録。更に、海田明里氏、adaptor氏、むらさきひろふみ氏による書き下ろし楽曲も収録。復活を彩る5つの『瞬間』をあなたに。
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―― そうなんですね! めっちゃかっこいいですよね……。SATOMIさんはアーティストでもあってカメラマンでもあるから、ご自分の写真はどうしてるのかな~と思ってたんです。

S:いや、ここまで自分で撮る人はいないと思いますけど(笑)。

―― でもそのほうがイメージ通りの写真が撮れますよね。

S:まあね、文句は自分に言えませんから(笑)。

―― ちょっと視聴させていただいたんですけど、めっちゃイイですよね。

S:ありがとうございます。私が書いたのは2曲だけで、あと3曲は書いてもらいました。

―― そうなんですね。確かにいろんな曲調で……音楽の具体的な感想が言えなくて、「かっこいー」くらいしか言えなくて申し訳ないんですけど……!

S:いやいやいや、それで十分です、もう。ホントに無事に出来上がって良かった、という感じなんで(笑)。ギリギリまでジャケットのデザインも自分でやってたんですけど、「これでええかなー、これでええかなー」って(笑)。でも昇平さんに聞いたら「わかんない、そんなの」って(笑)

―― そんな!

S:「いやそれはちょっとちゃんと意見聞かせて!」みたいな(笑)。そんな感じで作ったアルバムです(笑)。

―― (笑)土屋さんがそのアルバムのマスタリングをしたってTwitterに書いてましたよね。

S:そうそう、無理を承知で「マスタリングしてよ」ってお願いしました。すっごいイヤそうだったんですけど(笑)、「お願いだからやって」って(笑)。マスタリングの知識はないので、とてもありがたかったです。

―― 何かいいですね~、最終調整みたいな感じですか。

S:そうです、バラバラな感じの音をちゃんと整えてくれて。

―― さっきちょっとケンカもあるっておっしゃってましたけど(笑)。同業だからお互いに協力したり、一緒にできることもある感じですよね。

昇:同業だから、もちろん譲れるところもあるけど、譲れないところもあるんですよ。すごく難しいところがあるんですよね。

―― そうか、そういうのがあるんですね。

昇:うまく音楽を夫婦でやってるかたももちろんいらっしゃるけど、僕はあんまり、そもそも夫婦とか以前に、誰かと一緒にやるっていうのは、そんなにやらないんですよ。

おふたりの出会いは……

―― あ、もともとおふたりが知り合ったのは音楽がキッカケなんでしょうか?

昇:当時、SNSつながりで、光吉猛修さん(セガ・インタラクティブ所属の音楽クリエイター)と3人でゴハンを食べるという約束があったんですけど、光吉さんが来れなくなっちゃって。

―― ほー! すごい! ドラマチック! それで結果的に2人で?

昇:そうそうそう。

―― そんなことあるんですねー! へぇぇ! そこで意気投合というか。

昇:うん。

―― 音楽の好みはわりと近かったんですか?

S:こういう世界があるんだな、とか(笑)。

昇:近いものはあったよね。

S:新しいものを教えてくれたから。

昇:Nujabesっていうアーティストとか、あとカーペンターズがお互い好きだったんですよ。あとはあれ…… ♪ラ~ラ~ラ~ララ~(歌い出す)

S:カーディガンズだね(笑)。

昇:そうそう、カーディガンズが好きとか、共通する点はあったね。そういうところで、ああ、この子、いろんな音楽聴いてるんだなぁ、っていうイメージがありました。で、2人で会うことが増えて、と。

―― なるほど~! その後、光吉さんを交えては……?

昇:3人では実現してないです(笑)。それぞれではお会いしたり連絡取ったりさせていただいてるので、光吉さんには報告しましたけど、ほんとにキューピッドというか。光吉さんがいなかったら出会ってなかったので。

―― すごい話ですね……!

昇:光吉さんは、ホントに僕から見たらすごい人なんですけどね。

写真提供:土屋さん

ゲーム音楽の作曲者の方々について

昇:hiro師匠もレジェンドですよ。1984年ごろから、素晴らしい曲をずっと書き続けていて、『スペースハリアー』(1985年/セガ)とか、『アフターバーナー』(1987年/セガ)とか、セガさんの、もうメインのゲーム。「セガといえばこれだよね」「セガの音楽ってこういうのだよね」っていうのを創り上げた人ですよ。

S:『ファンタジーゾーン』(1986年/セガ)とかね。

昇:そうそう。でも、すごく仲良くしてもらって。

S:めっちゃ仲良くしてもらってるよね。

昇:僕もhiro師匠、大好きで。素晴らしい人です。hiro師匠もぜひインタビューしたほうがいいですよ。おもしろいっすよ、あの人! ……もう、いろんな人紹介したい!

―― では、ゲーム文化保存研究所(IGCC)で土屋さんが光吉さんやhiro師匠にインタビューというのはどうでしょうか?

昇:音楽的な話だったら僕、やりますよ。

―― なるほどー! それはぜひ読みたいですね。レギュラーコーナー化を希望しますよ(笑)。

昇:ぜひぜひ、僕、やりますよ。

―― じゃあ、編集部に言っておきます(笑)。SATOMIさんも写真撮ってくれるし。

D:写真係というか、(土屋さんが)突拍子もないことを言い出したら止める係で(笑)。

―― すごい大事な係(笑)! 楽しみになってきました。

昇:ゲームの音楽ってカルチャーとしてすごくおもしろい歴史を辿ってきてるので。あと、ゲーム関係の人ってみんなおもしろいですよ(笑)。

今回も、土屋さんにいただいたビールの写真を(笑)。

ゲーム音楽家を目指したきっかけも訊きます!

―― すごく話が戻るのですが、土屋さんがゲームの音楽を作りたいと思ったのはいつ頃なんですか?

昇:ちょっと曖昧なところはあるんですけど、僕、高校のときに、いわゆる進路相談で、「ゲーム音楽家になりたい」って言ったのは確かです。そもそも仕事っていうのが何なのか、社会って何なのか、っていうこともよくわかってなかったので。

―― なるほど。

昇:僕は音楽が好きで、ゲームがとっても好きだったんで、「ゲーム音楽をやれたらいいなぁ」、くらいの、ザックリした気持ちでした。で、その後、実際に行動に出たわけではなくて。その時は口から出任せに近いですよ(笑)。

―― その後、どうなりました。

昇:で、結局、大学には行きました。 

―― それは音楽系の?

昇:いえ、全然。理系の大学に。具体的にやりたいことが決まっていたわけではなかったんですが、学力的に入れるところに入った感じです。

―― 何を専攻してたんですか?

昇:えっとね、電気電子系なんですよね。電気電子科っていうのがあって。医療で使うような音波とか、そういうのを勉強するところだったはずなんです。

―― だったはず!

昇:僕ね、ほとんど行ってないんです(笑)。大学には入ったけど、ほとんど行かなくて。

―― なるほどー。……学生時代の部活動は何部だったんですか?

昇:中学と高校は、吹奏楽部でした。

―― そうなんですね! ちなみに楽器は……?

昇:楽器はね、コントラバスです。大っきなバイオリンみたいなやつ。

―― えええ~、また意外な!

昇:僕は、だから、エレキベースを弾くんです。

―― あ! だから(アルバムの)オリジナル曲が『Bass on Bass』なんですね!

昇:ベース、とっても大好きなんです。

―― コントラバスとダブルベースって同じ楽器ですか?

昇:そうです、まったく一緒です。あのね、コントラバスってね、不思議な楽器で、呼び名が多いんですよ。

―― まだ他にも呼び名があるんですか?

昇:吹奏楽をやってる人は「弦バス」って呼んだりします。

―― へぇ~、初めて聞きました。

昇:あとは「アップライトベース」とか、「ウッドベース」とか。たくさん呼び名があります。っていうのも、この楽器ってとっても利用価値が高くて、たくさんの音楽ジャンルで使われてるからなんです。オーケストラでも使うし、ジャズでも使うし。

―― 確かに! ……移動するのが大変そうなイメージでした。

昇:持ち歩くのはホントに勘弁って感じ(笑)。

―― 吹奏楽部の移動では「あの人一番大変そう」って思われる……。

昇:(笑)結構ね、ゲーム音楽家は、吹奏楽部出身の人が多いですよ。

―― ああ~、そうなんですね~!

昇:岩垂徳行さんとかもそうだし、AYA姉さんもそうだよね、佐宗綾子さん。

―― SATOMIさんも吹奏楽部ですか?

S:はい、私はパーカッションやってたんですけど……高校生から始めて、高校2年の途中で辞めちゃったんですよね。

―― あぁ~、学生時代は、いろいろありますよね……。でもパーカッションてすごく大変じゃないですか。いろんな楽器を演奏しなきゃいけなくて。ピアノも弾かれますよね。

S:私は4歳か5歳ぐらいからピアノをやってて、今はもう全然なんですけど、音楽づくりはピアノでやってます。ピアノの弾き語りとか。

昇:僕もピアノは幼稚園から中学校ぐらいまでやってました。父親が音大を目指していたくらい本気でピアノをやっていた人なんで、生まれた頃から家にピアノがあったんですよ。で、ほんとに小さい頃から習わせてもらって、僕は小さかったんで、自分がやりたいとかやりたくないじゃなくて、習わされてて(笑)。今はとっても好きな楽器だけど、当時はあまりいいイメージでなくて、習い事として面倒くさいなっていう感じでやってました(笑)。

写真提供:土屋さん

とにかく音楽が大好き!

―― では、お二人ともピアノをやられてたんですね。

昇:はい。僕が音楽を好きになったのも、そんなに子供の頃からではないので。小5、小6、中学校に入ったぐらいから、音楽っておもしろいな、って思い始めて。

―― それは何かすごく好きなジャンルと出会ったとか。

昇:そうですそうです。

―― ゲーム音楽ですか?

昇:ゲーム音楽ではなかったですね。残念ながら(笑)。中学校に入ってから、音楽が好きな友だちがたっくさんできたんですね。その友だちの影響で、ほんとにいろいろな音楽を聴いて。ちょっと語り尽くせないくらい。それが、とってもいい影響を僕に与えてくれて、今でも友だちからたくさんいろんなジャンルの音楽を教えてもらって、僕の糧になってる。

―― その頃からの友だちですか? 大人になってから出会った人だったり?

昇:ああ、新しくできた友だちも、もちろん。で、いろんな音楽が好きになって。ジャンル関わらず好きだって言うと、みんなに「ほんとー?」って言われるんだけど、僕の場合はほんとにジャンル関わらず好きです(笑)。異常なまでにものすごい数の曲、聞きます。

―― ああ、そうなんですね!

S:Spotify万歳やね(笑)。

昇:ほんとに新曲から、もちろん古い音楽も。もうね、1日に新しい出会いが数十曲あるくらいにめちゃめちゃ大量に聴きます。

―― そんなにたくさん!

昇:彼女も僕がどれくらい好きかってよくわかってると思うんだけど。

S:私も新しい音楽を結構聴くんですけど、気になったら「これなに?」ってLINEで投げたりとか。

昇:彼女が、僕が知らない曲を聴いてたら、必ず教えてもらって聴くし。

―― へぇぇ~!

昇:それはもう、仕事がどうだとか、勉強のためとかは全然関係なく、単純に好きっていう。結果的には実にはなってるんでしょうけどね。でも、それは意識してないです。

―― 自然体でそうだから、素敵な音楽が紡ぎ出されて。

昇:作曲を仕事にする人は、音楽を聴かなくなることが多いんですよ。やっぱり仕事になっちゃうんで。他の人の音楽をあんまり聴かない人も結構いるんですけど、僕はやたらめったら聴くタイプですね。

―― なるほどなるほど。オススメの曲があったら教えてください。

昇:あ、もう、いくらでも! 山ほどあります。僕のSpotifyをフォローしてもらえれば。

―― あ、そういうのが見れるんですか? それは誰でもフォローできますか?

昇:できますよ。フレンドになってくれれば、僕が今、聴いてる曲が見れます。

―― ファンのかたも結構フォローしてるんですか?

昇:いや、Spotifyやってる人がまだ少ないんですよね。少なくはないのかな?

S:サブスプリクションの音楽配信サービスです。

―― へぇ、フォローとかできるんですね。

昇:その機能があんまり知られてないのか……他の人が何を聴いてるのか興味を持ってる人がそんなにいないのかな。

S:SNSはフォローするの、遠慮してできない人、結構いるよ(笑)。

―― でも好きなアーティストのルーツって知りたいじゃないですか。だから当然お二人のファンだったら知りたいと思いますよ。

昇:あぁ、そういうのは嬉しいですね。ぜひぜひ。

―― SATOMIさんもリストを公開してるんですか?

S:私はApple Musicをやってて。リストは公開してないんですよ。私はこの、ふだん聴いてる曲から推測して新しい曲をオススメしてくれる機能が好きなんですよ。

昇:Spotifyにもそういう機能はあります。……CDはホント買わなくなっちゃいましたね、申し訳ないけど。

―― いや、申し訳ないっていうか、売る側の人(笑)!

昇:でも僕はサブスクリプションはとっても素敵なものだと思ってて。

S:私はサブスクもやるし、CDも買うよ。好きな人のCDを。やっぱり、歌詞を見たい楽しみとかもあるから。

昇:僕は聴いてさえもらえればどっちでもいいんですけどね。

―― サブスクの場合って、歌詞って……

昇:出ます。でも、CDのブックレットみたいなグラフィカルな感じではないので。やっぱり音楽の世界をブックレットでも表現してる人っていると思うんですよね。そこは残念ながら、反映されないですね。

写真提供:土屋さん

『グルーヴコースター』有志のイベント

―― あと、SATOMIさんが『グルーヴコースター』の有志のイベントなどに関わられてるお話も聞かせてもらってもいいでしょうか。

S:もともと私が『グルコス』をやっていて、その界隈の人たちと仲良くなったんですけど。で、「大きい大会があるからちょっと出てみない?」って言われて。それがそのあと関わっていくことになる、有志で開催している大会『GROOVY FESTIVAL』でした。団体戦と個人戦があって、団体戦の『GROOVE TRiSTAR』っていうのがあるんですけど、それに出ることになったので、本格的に練習を始めて。

―― へぇ~! それって、『グルーヴコースター』に曲を提供した後ですか?

S:そうそう、『It’s a pit world』は、『グルーヴコースター』の初期から使われている曲なので、私のことは知ってる人が多いんですよ。でも歌ってるアーティストが普通にゲーセンにいてプレイしている、っていうのはすごい珍しいみたいで(笑)。

―― そうですよね!

昇:まぁ、でも、彼女はたぶん、歌で参加してなかったとしても、僕がタイトー(の社員)だっていうのもありますけども、プレイしてはくれてたんだろうと思いますよ。やっぱり彼女、音ゲーとっても大好きだし。石田礼輔さんっていう天才ゲームデザイナーが作ったゲームで、すごいゲームだと僕は思うんですよ、『グルーヴコースター』って。で、石田さんの後を引き継いでる白石雅也さんとか、花形琢真さんとか、やっぱり『グルーヴコースター』のこと大好きだし、制作スタッフみんな『グルーヴコースター』大好きなんですよ。その愛情っていうのがゲームに出てると、僕は思うんです。だからお客さんも『グルーヴコースター』を好きでいてくれるんだと思います。そんな感じなので、彼女(SATOMIさん)も、歌ってなかったとしてもやってくれてたと思います。

S:やってたと思いますね。

昇:アーケード版の前に出た、一番最初の『グルーヴコースター』ってスマートフォン版なんですよ。

―― ああ、そうなんですか!

S:最初は有料だったんですよ(※2020年5月現在、スマホ用『グルーヴコースター』は、基本無料)。

昇:彼女はまだ歌ってなかったんですけど、僕はそのスマートフォン版に参加してたんです。

―― 楽曲を提供してるという感じでしょうか。

昇:そうです。中心でやっていたのはCOSIOくん(小塩広和さん)っていうサウンドディレクターです。曲も書いてるけど、仕様を決めたりとか。

―― 今ダウンロードできるバージョンですか?

昇:今、できたっけ?

S:できますできます。

―― おお! さっそくやってみます。

『グルーヴコースター2 オリジナルスタイル』はApp Store、Google Playで配信中!
https://groovecoaster.com/apps/news.html
写真提供:株式会社タイトー

昇:このね、これを作った石田礼輔さんは、ぜったいインタビューしたほうがいいですよ。天才です。やばい(笑)。

―― そうなんですね~!

S:で、『It’s a pit world』で私のことを知ってくださってるかたが結構いらっしゃって、最初は名前を出してなかったんですけど

昇:僕が出したくなかったの(笑)。でも(スタッフさんが)出してくれたんだよね。

S:ありがたいことです。いろんな人に聞くと、歌の音域が低いから男の人が歌ってると思ってる人もいたみたいで。で、実際は女性だった、みたいな。

―― 意外ですね、そんなに低かったでしたっけ。

S:男の人か、男の子が歌ってると思われてた、という話も聞きました。でも、気づいたプレイヤーのかたが話しかけてくれて、そこからグルコス界隈のプレイヤーさんと仲良くなった感じです。

―― 大会(2020年3月に開催予定で、残念ながら中止になってしまった『GROOVY FESTIVAL』)は非公式の大会でしたっけ。

S:非公式なんですけど結構大きい大会ですね。個人戦、団体戦あわせて100人くらいが予選に出るような規模なんです。

―― 大きいですね~!

S:あと打ち上げの最後に『It’s a pit world』を歌わせてもらったりとか(笑)。この曲の最後って、「トン、トン、トン、トトン♪」っていうリズムで終わるんですよ。それが打ち上げのシメになるっていう(笑)。

―― それでおひらきに。すごい(笑)! プレイヤーの皆さんにはたまらないですね。

S:『グルコス』のプレイヤーさんたちに喜んでいただいてるので、ありがたいことです。で、『GROOVY FESTIVAL』の他にも、『グルコス』の曲を1日中クラブで流す『Got temporary haven?』っていうイベントもあって、それは途中で歌ったりとか(笑)。

―― へぇ~、素敵ですね~。いつか聴きたいです。

S:いや~、緊張しますよ(笑)。大阪にいた頃は月に1回ぐらいはライブで歌ってたんですけど、結婚してこちら(関東)に来てからは、あまり人前で歌うことがなくなっちゃったので。

―― あ、ご結婚して関東に。

S:そうですそうです。

―― 大変ですよね、いろいろ違うじゃないですか、調味料とか。

S:そうそう(笑)。

―― 『maimai』ガールの頃は?

S:大阪です。ああ、『maimai』ガールの話ももっとしたい。

昇:僕はスタパ齋藤さんの話がしたい。

―― (笑)『maimai』ガールのこと聞かせてください(笑)。

S:『maimai』ガールのときは、ゲーセンの話になるんですけど、

昇:スタパ齋藤さん……。

―― 土屋さん、下唇出すのやめてください。ちょ、視界に入る(笑)。

S:わかった! もう、後で! 後で!

―― 後で聞いてあげてください……!

昇:僕の大半は『ゲーム帝国』でできてる。

S:わかったよ!

―― 続けてる……ツッコミも入れてる……優しい……。

S:もう、オチみたいになっちゃったじゃん!

昇:おもしろいよねぇ~、音ゲーの文化って。

―― 何か喋ってる! もう、音声配信で聴きたいんですけど、お二人のトーク(笑)。

S:放っておきますね(笑)。大阪にいるときも、『maimai』をプレイするためにゲーセンに通ってたら、ゲーセンで友だちが結構できたんですよ。

―― あ、いい話ですね~。

昇:ゲームで友だちができるよね。

S:『難波ヒルズ』や閉店してしまった『心斎橋GiGO』っていうゲーセンでよく『maimai』をやってたんですけど、ここ難波ヒルズで仲良くなった店員のhinaちゃんっていう子も『maimai』ガールコンテストに応募して、一緒に特別賞を貰ったんですよ。今やhinaちゃんはお友だちで、大阪に帰ったときは必ず難波ヒルズに行って、hinaちゃんと店長に会いに行きます。
あと、当時SNSで『maimai』ガールコンテストに応募しているプレーヤーと知り合ったりして、実際会ったりしていました。ちなみにグランプリを獲ったメガドラアイドルの愛沢めみちゃんともお友だちで、今でもよく遊んだりします。

昇:難波ヒルズはぜひ訪れてみてください。おもしろいですよ。ゲームセンターで同じゲームをやることで出会って、友だちになるっていうこと、結構ありますよね。

―― そうですね、ああ、いい話に(笑)。たくさんいろいろなお話を聞かせていただいて……今日は本当にどうもありがとうございました!

昇:いやまだ全然いけますよ。何時間でも喋れますよ!

S:予定の倍は喋ったやろ! もうええわ!

―― 鮮やかなツッコミありがとうございます!

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