アプリで始めるボードゲーム

  • 記事タイトル
    アプリで始めるボードゲーム
  • 公開日
    2022年06月17日
  • 記事番号
    7765
  • ライター
    健部伸明

第6回 Gloomhaven; Jaws of Lion/グルームヘイヴン:獅子のあぎと

《逢魔ヶ港》に二度目の見参! まさかの紙版、序盤解説

ん? 何か見たことあるタイトルだな、と思ったあなたは、正しい!
「健部さん。前回は、何でアプリの話ばっかだったんですか?」
と編集が、もの申してきた。
「え、ちゃんと紙版の話を枕にして、それからアプリのことをきちんと書きましたよね?」
順番がいけなかったのだろうか? いつもは「まずアプリの説明をしてから、紙版への広がりにつなげる」という構成で、確かに流れの前後は逆である。
「枕は枕。全然足りません」
「ええええ?」
「そんなわけで後編の紙版の解説じっくりお願いしますよ」
「そ、そうなのぉ?」
内心、願ったり叶ったりではあった……。
そんなわけで、連載の第2回と洒落こもうではないか!?

グルームヘイヴン スタートセット 獅子のあぎと 完全日本語版。

価格:¥8,800(消費税10%込)
プレイ人数:1~4人(協力型)
プレイ時間:1シナリオ30分×人数
対象年齢:14歳以上
発売元:アークライト

再び《逢魔ヶ港》/グルームヘイヴンとは何ぞや?

西側の雑多な旧市街と、商人によって建てられた東の裕福な新市街のふたつに大きく分かれている。南西部は〈沈める港〉と呼ばれて地盤沈下が激しく、貧民街になっている。

人類が穴居生活を抜けて、《帝国》を築いた大陸の、東の果てにある港町。
他の8種族と協力し、種族の垣根を超えた交流の場になると期待されていたが、軋轢によるトラブルも絶えず、防壁で囲まれたり、区によっては仕切られたりしている。
そのトラブルを解決する公的な組織が軍事政権による衛兵団だが、私的には少人数からなるエリート傭兵団に任されている。
そして我々は名高き《獅子のあぎと》傭兵団の一員である。
我々はここを単に〈街〉とも呼んでいる。

街の状況

港町グルームヘイヴンには、傭兵団のたまり場となりそうな酒場兼宿屋がいくつかある。
南東の元波止場には、船乗りたちに愛される《塩樽》亭がある。
同区内陸よりの《焦げタマネギ》亭は場末の酒場で、怪しい仕事ばかりが待っている。
中央に位置する鱗の堰で栄えているのは《茶色の扉》亭 で、同様にいかがわしいが、一流のミュージシャンが集うので有名だ。

西の汽罐区では、かつて《曲がり骨》亭が栄えていたが、今はほぼ廃墟で、幽霊出没のうわさがある。
この区には人類の博愛神殿にして病院を兼ねる《大楢の寺院》があるので、世話になることも多いだろう。
あと北部で黒く渦巻く《虚空》域には気をつけろ。近づいただけで分解されてしまうぞ!

そんなこんなで北西の有角区にあるのが、我らが《眠れる獅子》亭である。亭主は壮年の人間男性のアイザックで、我々の金払いがいいので何かとよくしてくれる。ここでクダを巻いているだけでよく仕事が舞い込んでくるので、我々はここを勝手に事務所代わりにしている。その代わりにアイザックが困ると、その御用聞きもしてやるので、いつしか我々は《獅子のあぎと》団と呼ばれるようになったというわけだ。

ところで、いつもここで飲んだくれているくせに、常に金に困っているザインというオーキッドの男がいる。口ばっかり達者で、いろんな不運に巻き込まれているが、悪い奴ではない。ただ勝手に我々《獅子のあぎと》団のマネージャーを名乗っているのは、いかがなものか……。

▽オーキッド

瞑想を好むオーキッドは、霧の海の彼方より来たる古の種族だ。
その千年の寿命が許す限り、世界中の出来事を可能な限り客観的に眺めてきた。オーキッドにとっての人生とは、熟考の末に反射的な行動をとるために費やされるものであり、適切な時に躊躇せず即座に判断を下す。
オーキッドは思索のために何年も身を隠すことで知られ、この瞑想期間に、その肌上でゆっくりと結晶が成長していく。肉体的な快楽にはふけらず、必要な物質は大地より引き出すため、一般的な社会性とは異なっている。
ここ数年、グルームヘイヴンにおいてオーキッドが数多く確認されているのは、大災害の前兆ではないかと人々は恐れている。

賑わいを見せる《眠れる獅子》亭。二階の窓際にいるのはオーキッド。東にある別の大陸出身で、頭や胸元や腕などから水晶を生やしているのですぐにわかる。なお入口に座りこんでいる2人は、同じ大陸出身のクワトリル。さらに手前には、怪しい人間の暗殺者らしき姿も見える。

《獅子のあぎと》団

さて、我ら傭兵団は4人構成で、みな種族も生まれも得意分野も違う流れ者だ。
わかりやすいよう、ひとりずつ種族/職業の順に引用紹介していこう。

クワトリルのデモリショニスト

▽クワトリル

小さな体格のせいで、クワトリルは自身の価値を常に周りに証明しないではいられない。
幼少時より、出来る限り多様なジャンルを学ぶよう育てられる。どんな分野であっても熟練のクワトリルたちはいるが、特に機械工学には親和性が高い。
その長く繊細な指は、あらゆる種類の奇妙な仕掛けを作り上げ、物理的に劣った肉体の力を補うだけでなく、生活の質を向上させる。
個体数は多くないが、極度に専門的な知識やチャーミングで優美な立ち居振る舞いのおかげで、どんな社会にも簡単に溶けこむことができる。
クワトリルからの手助けを断るのは、愚か者だけである。

▽デモリショニスト

自身を拡張する自作の機械で、行く手を阻むものすべてを破壊する際でも、クワトリルはつい愛嬌を振りまき、センスを見せつけてしまう。
デモリショニストすなわち解体屋は、仮に短躯だとしても、その力はその身の丈を超えている。
ロケット・ブーツ。数多の爆弾。拳のパイルバンカー。いずれも侮れないパワーを誇る。
ときとして進むべき道は、自身で切り拓くしかない。
そんなとき、その進路を邪魔するのは愚か者の所業であろう。

強烈爆裂娘にして、いつも一言も二言も多いラッパーのパウダー。名の由来は、派手に振りまく火薬からだろう。それでもお洒落を忘れない、テクニカルな近距離ファイターだ。1レベルでのHPは8と、そこそこ。

ヴァルラスのレッド・ガード

▽ヴァルラス

魔神のような外見や能力のせいで恐れられているヴァルラスだが、その多くは礼儀正しく親切で、問題解決のためには暴力よりもむしろ対話を好む傾向にある。
虐殺と戦争に彩られた暗澹たる流血の遺産を、協調による文明化によって、過去のものにしようと努力している。
裕福な商人や影響力のある政治家として、人間社会に平和的に溶けこむことができたことを、ヴァルラスは誇りに思っているのだ。

▽レッド・ガード

とはいえ、すべてのヴァルラスが平和主義者というわけでもない。
ヴァルラスの首都ジンダでは、警備隊として特別な階級がある。第一級の地位であり、なかなか成れるものではない。
レッド・ガードすなわち赤き護衛は、未詳の罪状によりジンダから追放されながらも、守護者としてのアイデンティティを失うことができず、特徴的な赤き甲冑、鎖鎌、そして盾を使い続けている。
行きつく唯一の場所がグルームヘイヴンでの傭兵稼業。もしかしたら、わずかな可能性かもしれないが、みずから最前線に立って仲間を守り続けることで、唯一自分に対する救いを得られるのかもしれない。
未来永劫背を向けたジンダの人々から評価されることはないだろうが、少なくとも仲間からは一目置かれて信頼されている。

気苦労が絶えない、パーティの熱血リーダーたるティーバー。すぐに前線に立って流血沙汰になるのを皆から嘆かれている。鎖鎌にとって最適の間合いである2距離で敵を粉砕しようとする。ちなみに兜の下に隠した角のうち右側は半分折れている。1レベルでのHPは最大の10を誇る。

アイノックスのハチェット

▽アイノックス

原始的で野蛮なアイノックスは、少数の部族単位で荒野に散らばっている。
狩猟採取を旨とする騎乗民族で、乏しい資源をかき集めながら危険な野生動物と対峙している。
その知性と教養のなさは、優れた身体能力と体格によって埋め合わせられ、対決の中で自身を証明しようとする。
したがってアイノックスとの遭遇では、常に挑まれる覚悟が必要である。
社会通念として、彼らは道徳や倫理といったものにあまり関心を抱いていない。アイノックスにとっては生存競争がすべてだ……すなわち殺すか殺されるか。

▽ハチェット

普通、グルームヘイヴンに住むアイノックスは、その野獣のごとき腕力や、肉体労働者としての頑健さによって評価される。
しかし傭兵として成功したいなら、ときに手際のよさも求められるのだ。
ハチェットすなわち投げ斧使いは、最新流行の衣服で着飾り、街での暮らしを謳歌している。
とはいえそれは正しくファッションに過ぎない。
ハチェットの真の情熱は、あつかう多量の武器にある。
これほど正確に投げ斧を使う輩はいない。嘘だと思うなら、死を賭した決闘に備えるべきであろう。

投斧マニアのジャードク。無口で狙撃が鋭いナイスガイ。リーダーからはドクの愛称で呼ばれ信頼されている。1レベルでのHPは8と、多くも少なくもないが、前に出過ぎないほうがよい。

人間のヴォイドワーデン

▽人間

人間は全種族のなかで最有力であり、この大陸にイナゴのようにはびこり、きらびやかな都市を幾つも建造した。
その結果、理解しがたい諸勢力と衝突することになった。
人間社会は規則と誓約に縛られているが、同時に大いなる多様性をも秘めている。
あくなき好奇心と、あきらめを知らぬ本性のため、狡猾で裕福な貴族、知られざる宿屋の凄腕の料理人、武骨な技の刀鍛冶、堕落した黒魔術の追求者まで、ほとんど誰もが自ら歩む道を見出だすことができるのだ。

▽ヴォイドワーデン

《虚空》域は危険で恐るべき場所だ。
足を踏み入れようものなら最後、例外も呵責もなく黒く粗い砂へと分解されてしまう。
幼少時、《虚空》域での臨死体験によって左半身に深い傷を負ったヴォイドワーデンすなわち虚空の守護者は、自分のような目に遭わないよう、人々を守ることを責務としている。
とはいえ《虚空》への接触は、単に肉体的な傷以上のものを残した。
《虚空》の背後にある力に同調することで、味方と敵の双方の思考と行動を操作できるのだ。
さらには強力な治癒と活力を与えることもできるのだが、その恩恵には、たいてい恐るべき対価がともなう。

パーティの補佐役で、虚空シスターとも呼ばれるディアマルティア。《虚空》に冒された左半身は崩壊と再生を繰り返しているが、それによって強力な魔術を駆使できる。一部メンバーから「マルちゃん」と呼ばれて往生している。1レベルでのHPは6と最低なので、前線には出ないべき。その代わり、味方にアクションを与えて代わりに攻撃してもらうワザなどがある。

至れり尽くせりの完璧なスタートセット

そんな凸凹パーティ・メンバーだが、このうち2~4名で、全25話のキャンペーン・シナリオに挑んでいくことになる。
そのうち最初の5話は完全チュートリアルになっていて、箱をあけると割とすぐ、最小限のルール読みでプレイできるようになっているのだ(今回はこのチュートリアルをフィーチャーしよう)。

各自、自分のプレイしたいキャラを1名ずつ選び、それに関係する全パーツを手元に置いて、ゲームに臨もう。ただし自分一人だけでプレイしたい場合は、2名選んで両方とも操作してほしい、
なお、今回のキャンペーンの導入は、こんなことになっている。

《眠れる獅子》亭に戻るのに、いい頃合いだ。消えた鍛冶屋に関するかすかな手がかりを追って、静かの河を上り下りした2週間。グルームヘイヴンの防壁が目に入ると、酒場兼宿屋の暖炉のぬくもりが恋しくなった。愛しきねぐらは目の前だ。
本当は、鍛冶屋どころの話ではなかった。貧民街は驚くべき数の行方不明者で騒然となっている。普段なら顧みられることなどないこの文明の果てで、貧乏人がひとりいなくなったところで、すぐに忘れ去られる。だが鍛冶屋の妻サンディは、亭主を探すために諸君を雇えるだけの金を、何とか工面した。どうやってかき集められたのか、知るよしもない。出所はともかく、簡単に集められる額ではない。手ぶらで帰るとなれば、二重の意味で苦痛だった。

正直、サンディの提示額は充分とは言えなかった。だが諸君は、この吹き溜まりの街ではちっとは名が知られた《獅子のあぎと》傭兵団の一員だ。たまには慈善事業も悪くはない。名声を維持することができれば、結局は大きな仕事も転がりこんでくるというものだ。だからこそ真相を究明しなくてはならない。足にマメを作っただけで、未亡人の元に戻るわけにはいかない。
ああ、面と向かって「未亡人」という単語は口にしない方がいいだろう。少なくとも鍛冶屋の安否が確認されるまでは。とはいえ失踪者はひとりも戻って来てはいない。見通しは明るくない。そんな甘酸っぱい想いが去来するなか、前方での動きを察知し、すぐさま武器を抜いた。太陽は既に地平線の下だ。視界は悪い。それでも即席の樹木のバリケードが道を塞いでいるのは見える。慎重に近づいていくと、あにはからんや、その障害物の後ろから、なまくらな剣や尖らせた棒を手にしたヴァームリングどもが飛び出してくる。

一日の旅の終わりで、疲労困憊であることは認めざるを得ない。だがこのデカネズミどもは、待ち伏せるべき相手を間違っていた。何といっても諸君は《獅子のあぎと》団なのだ。いつだって立ち向かってくる相手に、思い知らせてやる準備はできている。

まずは「ストップ! 何よりも先に、この文章を読んでください!」のシートを読んでそのとおり準備してもよいのだが、シナリオ1に出てくる敵は上記のとおり「ヴァームリングの襲撃者」だけなので、それ以外のモンスターは現時点では放置してよい。

▽ヴァームリング

ヴァームリングは屍肉喰らいの獣人だ。
餌が見つからぬときには、粗雑な刃物や弓矢で自らの命を絶つことを良しとする。原始的で意志が弱く、より力ある種族による飴と鞭で簡単に懐柔されてしまう。
とはいえ自由が許されるときには狩りのための群れを作り、必要な物資を確保するだけで短い一生が費やされる。人間社会に馴染めるヴァームリングは少ない。
その性質から恐れられ、忌避されがちなため、暗い路地裏での残飯漁りを強いられるからだ。

ヴァームリングの襲撃者は『獅子のあぎと』にしか登場しない敵。練習相手に最適。

ちなみに余談だが、未来史的には《獅子のあぎと》団に、5人目としてヴァームリングのマインドシーフが加入してくる。
つまり種族的には単なる敵ではなく、味方にもなりうるところが、この世界の懐の深いところ。

▽マインドシーフ

都市棲のヴァームリングは、嫌がらせを避けるため下水道へと逃げこむことが多い。
そこに同族がいなければ、ドブネズミの大群と強い絆を結ぼうとする。
しかしそのように多くの動物との意思疎通には、多大なる精神負荷がかかる。
ほとんどは成功せず崩れ落ちるが、何人かは立ち上がり、群れ全体を牛耳るほど強力なサイキック能力を身に着けて、マインドシーフすなわち〈魂盗人〉と呼ばれるようになる。
直接の精神襲撃、鋭い刃物、小さな歯の群れによって攻撃し、敵を震え上がらせるのだ。

秘められし悲しい生い立ちの第5メンバーの名はアナフィ。実は女の子。『獅子のあぎと』ではなく基本セットに同梱されている。もしどこかで出会ったら、いじめず仲良くしてあげてください。

第1シナリオ:道端の襲撃

各シナリオは「シナリオ冊子」の対応するページを開き、「教則本」のルールを開くことで簡単にプレイでき、順にルールを覚えていける。
シナリオ1の導入はこんな感じ。

グルームヘイヴンまでの帰り道は長かった。温かい食事と柔らかな寝床が恋しい今、ヴァームリングの襲撃を受けた。
いいだろう。諸君の怒りは頂点に達した。疲れで動けなくなる前に、この不潔な生物を皆殺しにしてやる。
もちろん、ヴァームリングには別の計画があった。
「懐のジャラジャラと、おまえの骨についた肉をよこせ」などとキィキィ言っている。
胃の奥底から、むかついた。
こいつらの御託など無視して、素早く終わらせるにしくはない。

次いで「特別ルール」も読んでおこう。

さあ、戦闘だ! マップも開くだけでだいぶ情報が開示されているのでプレイしやすい。
キャラクター人数によって敵の強さと数は変わってくるので、常にバランスが取れている。
その点は心配ご無用だ。

2人プレイでは通常敵(白)3体、その約2倍の強さの上級的(黄)1体の、計4体倒せばよい。なお左の青いマークは、キャラクターの初期位置として選べるヘクス。
3人プレイでは通常敵が2体増えて5体になり、計6体倒す必要が出てくる。なおこの画面は、撮影のためにココフォリアというツール上に紙版を再現したものである。
4人プレイでは、敵の数自体は3人プレイと変わらないが、通常敵3体が上級的に差し替えられ、つまりは通常敵2体、上級的4体と対峙しなくてはならない。

画面上にも表示されているが、このシナリオ1では、ヴァームリングの襲撃者の行動は完全に確定している。
行動順位50で、1歩移動し、キャラクターと隣接すれば基本2ダメージで攻撃してくる。
ただし、マップの周囲は壁だから突破できないし、緑線で囲われた部分は障害物なので通過できない(デモリショニストにだけ、障害物を破壊して平地にして通過可能にするというワザがある)。

敵の中でも行動順は決まっていて、上級敵が先、通常敵が後である。
上級敵同士、通常敵同士の場合、コマに振られたナンバーが小さい順に行動する(配置の際には、このナンバーは確認せずランダムに置くこと)。

敵の移動ルールの基本は(攻撃するために)至近のキャラクターに近づいてくる。
至近のキャラが複数の場合、キャラクターのより行動順位の早い(数字の小さい)ほうを狙いに定める。

ところで「ここでキャラクターの行動順位はどう決めるか」という話である。
シナリオ1では、どのキャラクターも手札(能力カード)は6枚と決まっている。
各ラウンド、手札から2枚選んで出すのだが、最初のラウンドでは次の図のようにどの2枚を出すかまで決まっているので、まったく迷う必要はない。

獅子のあぎと》団の創設メンバー4名。港湾連続失踪事件に挑み、より名を挙げることに……なるはず!

すなわち、たとえばレッド・ガードなら〈一閃の鎌〉と〈衝撃の進軍〉である。
  

カード中央にある数字が行動順位で、01~99の範囲になっている。
今回敵の行動順位はわかっているので、敵より早く行動したければ行動順位を50以下に(上記の場合は14に)、より遅く行動したければ51以上に(上記の場合は87に)すべきだ。

上記の地図で見ると、2~3人プレイでは十分距離がとれるので、敵を全部一歩前進させた後で行動するのがよいだろう。
ただし4人プレイでは、敵が接近してきた後でキャラクターの1名が殴られてしまう。
これを防ぐためには、敵より早く行動して先に倒してしまう必要がある。

こうして、使用する行動順位のカードを先に伏せて置き、もう1枚をその上に伏せて重ねて置くこと。
全員がこれをしたら、一斉に公開すれば、互いの行動順位がわかるという仕組みになっている。
なお、このカード選びを終える前にプレイヤー間で相談してもいいのだが、禁止事項がある。
カード名を言ってはいけない&数字を言っても(わかるようにしても)いけない。

▽手番では

自分の手番が来たら、今回公開した2枚のうち、1枚は上ボックス、もう1枚は下ボックスの効果を適用すること。順番はどちらが先でもかまわない。上上とか、下下という使い方はできない。

使った能力カードは、キャラクター・ボードの左側に「捨て山」と指定があるので、そこに表のまま重ねて置いておくこと。

さて、上記のレッド・ガードの2枚なら、使いかたには次の4パターンが考えられる。

 1.〈一閃の鎌〉上で「距離2以内の敵に攻撃2&足止め」→〈衝撃の進軍〉下「3ヘクスまで移動」
 2.〈衝撃の進軍〉上「隣接敵に攻撃3&足止め」→〈一閃の鎌〉下「4ヘクスまで移動」
 3.〈一閃の鎌〉下「4ヘクスまで移動」→〈衝撃の進軍〉上「隣接的に攻撃3&足止め」
 4.〈衝撃の進軍〉下「3ヘクスまで移動」→〈一閃の鎌〉上「距離2以内の敵に攻撃2&足止め」

ただし2番は、敵に隣接していないので敵より早く行動してしまったら攻撃できず、かといって敵より遅く行動してしまったらその前に接敵されて1回殴られているので、お勧めしない。
また、自分のいるヘクスと、相手のいるヘクスまで視線が通っていなくては攻撃できない。
直線を引いて壁に少しでも接触する場合は、視線がとおっていない。
障害物や敵や味方は視線をさえぎらず、誤射して別の敵に当ててしまうこともない。
ちなみに「足止め」などの特殊な状態などの効果は、一覧表で簡単に確認できる.

現在参照できる状態変化は、基本的に、手番が丸々終了したら解除となる。

▽攻撃

モンスター全体および各キャラクターには、それぞれ1つずつ(合計5つの)「攻撃修正の山」がある。
攻撃の際には、基本的には、その山の上から1枚めくり、その効果を攻撃力に付加する。
どの攻撃修正の山も、最初の構成は一緒。すなわち「±0」6枚、「+1」と「-1」5枚ずつ、「+2」と「-2」と「ファンブル:ダメージなし」「クリティカル:2倍」1枚ずつ。めくった結果ダメージを与えられなくとも、「足止め」のような状態変化は適用される。

ファンブルとクリティカルの右下にグルグル・マークがあるが、これらが出た(直後ではなく、その)ラウンドが終了したら、その攻撃修正の捨て札をその山札に混ぜてシャッフルし直し、新たな山を作り直すこと。
ただしラウンド終了前に、山がなくなってしまったら、その場でシャッフルし直すこと。

最初の攻撃修正の山の構成。キャラクターは成長に従って、この山を改善できる。

状態によって、自分が攻撃において有利か不利になっている場合がある。
加えて、射程のある遠距離攻撃を、隣接敵に対して実行したら、不利になる(複数回、不利や有利になることはなく、また不利と有利の両方が重なったら通常どおり判定する)。

不利でも有利でも、山札の上からは1枚ではなく2枚引く。有利なら、そのうちよりダネージが大きくなるほうを採用する。不利ならその逆である。

HPが0以下になったら、モンスターなら退治され、キャラクターならそのシナリオから脱落する。
誰かが脱落しても、キャラクターが1名以上脱落せずにシナリオの目的を達成できれば全員成功となるので、あきらめずに頑張ってほしい。

なお、ダメージ数が記載されている場合は「直接ダメージ」と呼び、攻撃ではないため、攻撃修正カードを引かない(固定値は信頼できる)。
治癒は、カード記載のとおり自分や味方にのみ効果があるが、最大HPを超えては回復できないので注意してほしい。

▽第2ラウンド以降

全キャラクターと全モンスターの行動が終了したら、1ラウンド終了。
各ラウンド終了時、各攻撃修正の捨て札にグルグル・マークがないか確認し、あったらシャッフルし直すこと。

第2ラウンドの前に、各プレイヤーとも4枚の手札から、今回使う2枚を自由に選ぶこと。
そして1ラウンド目と同じように処理すること。

こうして第3ラウンドになると、各自の手札は2枚しかないので、選ぶまでもなくその2枚を使うわけだが、行動順位だけは決める必要がある。

第3ラウンドが終了したら、手札がなくなってしまう。
さあ、どうしよう? そこで「小休息」である。
各自全捨て札(今は6枚)を裏にしてシャッフルし、ランラムに1枚公開して、キャラクター・ボードの右にある「喪失山」の位置に表のまま置くこと。
ただし、どうしてもその1枚を喪失したくなければ、それを新たな手札の1枚目とし、残る捨て札(今は5枚)をシャッフルし直して新たな喪失札1枚をランラムに決めること。
この引き直しは各小休息で1回しかできないので、2枚目に出たカードは必ず喪失となる。
あきらめてください。

第4ラウンドでは、こうして取り戻した手札5枚から2枚を選んで実行する。

第5ラウンドでは、残る3枚から2枚使用する……あれ、もう手札が1枚しかないぞ?
ここで2度目の小休息である。

第6ラウンドでは、4枚の手札から2枚選んで実行。
第7ラウンドでは、残った2枚を使用し、小休息をする。
第8ラウンドでは、3枚の手札から2枚選んで小休息……
第9ラウンドでは、2枚の手札をそのまま選んで実行するが……小休息しても手札が1枚にしかならない。

つまり、第10ラウンドはやってこない。
9ラウンド終了までに目的を解決しないと、手札切れによる脱落でシナリオ失敗となる。
その場合は最初からやり直してくださいな……

そうでなければ、シナリオ完遂だ! おめでとう!
「終幕」と「報酬」を読んで、次のシナリオに向けて心の準備をしよう!
手札はすべて回収し、HPも満タンに戻そう!

第2シナリオ:壁の穴

以降は(なるべく控えるとはいえ)ネタバレ要素が強くなるので、実際に対応するシナリオをプレイする段になってから読んでいただいたほうがよいかもしれない。

まずは、第1シナリオで使ってみて、どうにもそのキャラが気に入らなかった場合、別のキャラに変えてみることができる最後のチャンスである。
変えるなり継続するなり決めたら、以降この『獅子のあぎと』キャンペーンを走り切るまで、そのキャラで進めなくてはならない。覚悟はいいか?

第2シナリオのマップと追加要素。

まず、青く囲まれたヘクスは「扉」で、開くまでは壁あつかいである。
キャラクターが踏むと開いて先の部屋が解放され、モンスターなどを配置する。
扉を開いたキャラクターより行動順位が早かったモンスターは、扉を開いたキャラクターの手番が終わったらすぐ行動してくるので、細心の注意が必要だ(まだ移動力が残っていれば、前の部屋に引き返して逃げるのもひとつの手だ)。

前の部屋のモンスターをろくろく倒さずに扉を開けると、配置すべきコマの数が足りなくなることがある。
その場合それで問題なく、置けるだけおけばよい。
まずは上級敵を優先して。同じ上級同士や通常同士なら、よりキャラクターに近いものを優先して。

モンスターは、倒されると旧貨幣を落とすようになる(配置されなかったモンスターは倒されたとはみなさない)。

マップ上にも旧貨幣や宝箱が配置されている。
手番終了時にそこにいるか、「略取」と呼ばれる新アクションの実行で回収できる。
旧貨幣は、街に戻ると一定のレートで現用通貨のゴールドに変換できる(最初は1旧貨幣=2ゴールド)。
宝箱は開けてみてからのお楽しみ。
ちなみにお金の貸し借りは一切できない。諸君には、この厳しい傭兵の掟に従ってもらおう。

あと、罠は踏むと指定の効果を受け(ここでは直接3ダメージ)、その後は除去されて平地となる。

敵の行動は、4枚の能力カードをランダムに引くことで、予想がつかなくなる(グルグル・マークのカードが出たら、ラウンド終了時にシャッフルして山を作り直す)。
  

敵も、可能なかぎり罠は避けるように動く。
また敵も遠距離攻撃をするようになり、隣接していると不利なため、それを避けるために遠ざかる。

各キャラとも、手札のうち2枚がより強いものに変換されている。
先の状態早見表にありつつも実装されていなかった「武装解除」「押出し」「牽引」が解放され、敵をコントロールしやすくなった。

参照カード表の、破線より下はシナリオ2で使用されるもの。

また次の2枚は広域攻撃で、1回の攻撃アクションで複数の敵を攻撃できる(敵ごとに1枚ずつ攻撃修正カードを引くこと)。
この図は、反転したり回転したりしても構わない。
なお指定のエリア内に入っていても、視線がとおっていないものは攻撃できないので注意。

ハチェットの〈接撃斬〉上ボックス。灰色のヘクスに自分がいるとき、目の前の隣接2体を近接攻撃できる。
デモリショニストの〈デカいヤツ〉上ボックス。最大7ヘクス=7体を攻撃できる。赤いヘクスのうち1つが、射程である2距離以内にあればよい。

これら強力なカードには、喪失を意味する「カードに×印」のアイコンがある。
〈接撃斬〉下ボックスや、〈デカいヤツ〉上ボックスである。
この効果を使用したら、捨て札ではなく、直接喪失山に置かなくてはならない(つまり再使用できないだけでなく、行動手番数が少なくなることを意味している)。

これを避けるために、デフォルト・アクションが導入される。
各能力カードの左中央をよく見てもらうと、上ボックスには「攻撃2」、下ボックスには「移動2」のアイコンがある。
キャラクターの各能力カードは、つねにこのデフォルト・アクションとして使用でき、その場合は大きい部分の能力は使っていないことになるので、直接消失させなくて済むのである。

さらにHPの喪失による脱落を、システム的に回避する方法が認められた。
1回にどんなに大きなダメージが来たとしても、手札から1枚、もしくは捨て札から2枚選んで喪失させることで、そのダメージを0にできる。
もちろんこれによって活動できるラウンド数は少なくなるので、HPとカード枚数の両方の総合的な管理がより重要となってくる。

シナリオ2で追加される要素はだいたいこんな感じで、ここまで読んだらすぐにもプレイしてほしいぐらいだ(もちろん細かい部分は「教則本」や「用語集」で確認してほしい)。

第3シナリオ:黒い船

ここまでの物語は、実は初版同梱のコミック『防壁の陥穽』でまとめられている。
予習復習に便利なので、一読しておいたほうがよいだろう。

コミック『防壁の陥穽』の原題は、実はシナリオ2「壁の穴」と同じ「HOLE IN THE WALL」だったが、本のタイトルっぽくかっこよくしたのはココだけの秘密だよ。

さてゴールドを手に入れたということは、お買い物である!
兜、鎧、武器、薬など全13種のアイテムがショップに並ぶので、各自相談して、パーティ全体としてより有利になるような装備を選ぼう。

ちなみに金の貸し借りは一切できないとは言ったが、実はアイテムはシナリオの合間で貸し借りしてよいことになっている(ちょっとだけ優しい仕様)。
装備箇所が決まっていて、同じ個所には基本的に1つのアイテムしか装備できないので注意(ただし、手は右と左で1つずつ)。ちなみに不要になったら街に半額で売却もできる。

なお薬のような「消費」アイテムは各シナリオ1回しか使えないが、盾のような「使用」アイテムは、新たな要素である「大休息」を実行することによって、すべて再使用できるようになる。

小休息との違いだが、これはまず、他の人が能力カードを2枚選んでいる際に「大休息します」と宣言することによって実行される。
行動順位99で手番が来て、治癒2でHPが2回復し、喪失する1枚はランダムではなく自分で選択できる。
これによって活動限界が1ラウンド伸びることも大きい。

第3シナリオのマップと追加要素。

困難地形という、紫で囲まれたヘクスが追加された。
このヘクスに入るか、このヘクスのあいだで移動する際、跳躍の能力がなければ移動力を2消費してしまう(なので跳躍できる靴も売っている)。
敵も2種類登場し、新たな悪辣さで我々を苦しめてくる。

狂信者。鮮血のような衣装を着ている時点で、どんな神を信奉しているか想像に難くない。上級敵の攻撃には必ず「流血」が付属するし、能力カードによって他の嫌がらせも飛んでくる。
大鎖蛇。マムシの仲間。名前は背中の模様が鎖のようだから。上級敵の攻撃には必ず毒が付属するので厄介。

またキャラクターのほうは、能力カードが2枚増えて手札8枚で開始だ。
このようにアイテム、敵の能力、キャラクターの能力で、下記のように毒、流血、呪い、祝福、装甲という状態が導入される。
装甲以外は、今までの他の状態のように時間が経てば直るというものではなく、より悪辣と言える。

シナリオ3からは、参照カードの裏面も使用する。

そしてこちら(下の画像)がキャラクターの新しい能力カードの例。

〈虚空の印〉は、上では仲間にこのラウンド中の装甲をつけて歩かせ、下では毎ラウンド敵を呪う。
〈本命〉の上では狙った相手への打撃力を上げ、下では敵に流血を付与しつつ跳躍する。

〈虚空の印〉の上ボックスの右下のアイコンは「このラウンド中継続」という意味で、使ったらラウンド終了時までキャラクター・ボードにある「起動中」の指定どおり、上側に配置しておく。
ラウンドが終了したら、指定の場所(〈虚空の印〉上なら捨て山)へ送る。

〈虚空の印〉の下ボックスの右下と、〈本命〉の上ボックスの右下に共通するアイコンは「永続」を意味し、終了する条件を満たすまで起動中にしておく。

〈虚空の印〉の下ボックスでは円形マスがつらなっているが、各キャラクターには専用のトークンがあり、それを置いて管理する。
条件が合致すれば自動的に起動し、1回の起動ごとにトークンを1マス先へ動かし、既定の回数だけ起動し終わったら、指定の場所(〈虚空の印〉下なら喪失山)へ送る。

〈虚空の印〉の下ボックスと、〈本命〉の上ボックスに共通の八角ギザ星形の中の数字は、経験点(XP)を表している。
経験点はこれらのカードの使用によって獲得でき、またシナリオを成功させても一定数獲得できる(経験点がある程度溜まると、キャラクターのレベルが上がってさらに強くなるが、それはまた後の話)。

シナリオ3で追加される要素はだいたいこんな感じだ。

第4シナリオ:石の儀式

チュートリアルもいよいよ佳境!
この第4話ではマップも広くなり、シナリオが本気を出してくる。
これまでは難なくこなしていたパーティでも、苦戦させられること請け合いである。
さらなる覚悟を決めて望みたい。

……とその前に、第3シナリオの完遂を喜んでお祭り的な儀式を済ませよう。
キャラクター記録用紙の右に「特典」欄があるが、1つチェック欄を埋めて、指定のとおりに攻撃修正の山を強化しよう!

弱いカードを除去するのもよし、強かったり特殊能力のあるカードを加えるもよし。

今後も特典は手に入ることはある。
ひとつはレベルアップ時。そしてもう1つは、この第4シナリオから投入される新要素。
シナリオの完遂とともに「戦闘任務」も成功するとチェックマークを1つ獲得でき、それが3つ貯まると1特典に変換できるのだ。
シナリオ開始時に各人に2枚配られ、両方確認したらうち1枚を確保し、もう1枚は山札に戻す。
そして確保した戦闘任務の内容は、シナリオが終了するまで他のプレイヤーに言ってはならない。
これによって疑心暗鬼と謎の行動が発生する!

こんな戦闘任務では、戦闘に消極的にならざるを得ない……。

そして事件も始まる!
今度からシナリオを成功した暁には、毎回街で、ちょっとしたイベントが発生するのだ。
基本的には、最後に二択で行動を迫られる。
パーティで相談して、どちらかを選んでほしい。
それに応じた結果(よかったり悪かったり)が諸君を待っている。

例の“お友だち”のザインが困惑中。さあどうする? こんなイベントが全部で22個、諸君を待ち受けている。

そして能力カードはここで刷新され、手札をすべて1レベルにする。
すると各キャラクターの手札枚数は、なんと一定ではなくなる!
キャラクター・ボード右上にその数が書かれているが……

 デモリショニスト:9枚
 レッド・ガード&ハチェット:10枚
 ヴォイドワーデン:11枚

手札上限9枚。キャラクター・ボードの四方には、カードの置き場が指定されている。他にレベルごとの最大HPや、状態トークン置き場がある。ちなみに、各ラウンドで選んだ2枚を伏せる場所は、このボードの真ん中に載せるのがわかりやすい。

ところで最初の手札が奇数だと、ラウンド継続時間が格段に短くなるのは、以前の説明でおわかりかと思う。
従ってヴォイドワーデンや、特にデモリショニストは、下記の薬を装備に入れることを心よりお勧めする。
本人たちのお金が足りないときは、誰かが代わりに買ってあげて(切実)!

たった10ゴールドの〈体力増強薬〉で捨て札を回収できれば、デモリショニストも、レッド・ガードやハチェットと同じラウンド数、戦えるようになるだけでなく、強力なカードを素早く再使用できる!

とはいえ敵もさるもの、頑健なロボットのような〈石のゴーレム〉が登場!
さらには狂信者も本気を出し、今までの初歩の能力カード4枚を捨て、ゴーレムともども本式の8枚で挑んでくる。

太古の自動人形ゴーレム。硬さと強さはハンパないが、プログラムが狂うのか時々謎の行動をとってくる。

そんな敵味方が相乱れながら使い出すのが、地・氷(水ではない)・火・風・光・闇という六大元素!
特定の能力カードで戦場に湧かしたり、湧いてるのを使って強力な技を撃ったりできるようになった。

湧くのは自分の手番が終わった直後なので、自分で湧かした元素をその手番で使うことはできない。
しかしその元素は最大2ラウンド戦場にとどまるので、誰かに使われなければ、前のラウンドに自分で湧かした元素を使うことはできる。

呪いとともに風を発生させる本気の狂信者の〈呪いの鞭〉。
その風を使って射程を延ばし、押しだし、さらに経験点までもらうハチェットの〈抑止力〉上ボックス。ちなみに下ボックスでは自ら風を生むが、カードは喪失してしまう。
第4シナリオのマップと追加要素。

マップの新要素としては、必ずシナリオ完遂にかかわる黄緑縁の「物標」が登場する。
障害物と似ているが、デモリショニストの能力では破壊できず、動かない敵扱いで、殴ってダメージで破壊しなければならない。
しかし破壊しても旧貨幣は落下せず、そこが平地になって通れるだけ。またあらゆる状態異常は効かない。

他にも驚きの要素がないでもないが、それはシナリオをプレイすればわかるのでここでは書かない。

シナリオ4で追加される要素はだいたいこんな感じだ。
かなり本格的なファンタジー戦闘になってきた!

第5シナリオ:深層の真相

いやあ、頑張ったね。よくあの激闘を勝ち抜いたものだ。見事の一言に尽きる。

各自戦闘任務を公開し、達成していればチェックマークを1つもらおう。
そして次なるシナリオのために、新たな戦闘任務を確保しよう(むろん、選ぶのは次のシナリオの内容を理解してからでいい)。

そして街のイベントを1つ片付けるのを忘れるな!
さらに諸君の手もとには「レベルX」の能力カードが3枚追加で与えられる。
しかし、シナリオに持って行っていい枚数はキャラクター・ボード上で規定されている9~11枚だ。つまり次回からは、シナリオの内容を鑑みて、持っていかない3枚を選ばなくてはならない。
慎重に選ばないと「ああ、なんであのカードを持ってこなかったんだ!?」と自分を呪うこととになるので、ご用心。

第5シナリオのマップと追加要素。

待ち受けるは……狂信者のみならず、異次元から到来した魔神?
しかもボスキャラまでいる?

とはいえ、ボスのルールは流れで読めばすぐ理解できるので特にここでは述べない。

あらゆる元素を駆使する混沌の魔神。

そしてチュートリアルの最後たるこのシナリオを完了すれば、以降の20シナリオを問題なくプレイできる感覚が諸君に備わるだけでなく、思わぬ大きな贈り物までが用意されている。
楽しんで! 広大なるグルームヘイヴンの世界が皆さんを待っているのだから。

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