餅月あんこのゲーセンに行きたい!

  • 記事タイトル
    餅月あんこのゲーセンに行きたい!
  • 公開日
    2020年08月28日
  • 記事番号
    3385
  • ライター
    餅月あんこ

第12回「山田哲子さん&ホームステイアキラさんに『バーチャファイター』のお話を聞きたい!」(後編)

2020年1月24日(金)~26日(日)にかけて幕張メッセ・国際展示場ホールで開催された『EVO Japan 2020』。
そのサイドトーナメントとして『Virtua Fighter5 Final Showdown』の大会が有志によって開かれ、その盛り上がりと、賞品のインパクトでも話題になりました。
その大会を主催された山田哲子さんと、哲子さんの旦那様であり、EVO Japan 2020 VF5FS大会ではスタッフも務めながら出場し、準優勝の座に輝いたホームステイアキラさんにお話をうかがわせていただきました。
前回の続きです、つまり後編ですよ!

『バーチャファイター』を始めたキッカケ

―― おふたりの『バーチャ』を始めたきっかけを教えてもらえますか?

ホームステイアキラさん(以下『ホ』):僕は三重県出身で、地元のゲーセンに『バーチャファイター』(初代)があったんですけど、そのときはまだ『ストII』も流行ってて。『バーチャ』って見た目がカクカクしてて、まだポリゴンも荒くて、「何だコレ!」って思ってあんまりやってなかったんですけども、ゲーセンに来てた常連の人から「このゲームはすごいおもしろいよ」と熱弁してくれて。やってみたら、技がわりと普通の人間ができそうな、自分で技をかけてるみたいなリアリティがあって、「何かコレすげぇなぁ」って思って始めたのがキッカケですね。

山田哲子さん(以下『哲』):それ、いくつのとき?

ホ:14歳とかじゃないかなぁ。中学生。初めてバーチャファイターをプレイしたのは『1』ですが、本格的に対戦を始めたのは『2』からですね。じつは『3』はまったくやってないんです。で、『4』が出て、大須アキラっていうヤツがいるんですけど。

―― はいはい、この間(Evo Japan会場で)お会いしました。

ホ:彼と一緒にロケテストを見に行ったら「一緒にバーチャやろうよ」って誘われて。それで今に至る感じです。

―― そうなんですね~……! 哲子さんはどういったキッカケで?

哲:私は15歳ぐらいのときに、女子高だったんですけど、グループでかたまる属性があって、女子高って(笑)。一匹狼だったんですけど、とはいえどっかに所属してないと色々面倒で、「ココに入ろう!」って、入ったのがたまたまオタクのグループで、みんなゲームやってて。「どのゲームやってるの?」って聞いたら『バーチャファイター』って。

―― へぇ~!!

哲:で、「今度の休みにみんなでゲーセン行くんだけど行こう~」って。それが最初で、『バーチャ3』です。

―― ほ~、そうだったんですね!

哲:対面で対戦するゲームって生まれて初めてやったので、みんなにおける『ストII』的な存在が、私にとっては『バーチャ』だったんですよね。「何これ! すごい! 知らない人と対戦できる!」みたいな。

―― それまではそんなにゲーセンには行ってなかったんですか?

哲:親と一緒にUFOキャッチャーをしに行くぐらいでしたね。

―― 家庭用ゲームはやってたんですか?

哲:家庭用も、RPGとかは好きだったんですけど、格闘ゲームはスーファミで『ストII』をやったことがあるくらいでした。

―― それでいきなり『バーチャ』にハマったんですか。

哲:そうなんです。私1人だけハマっちゃって、みんなやめてったのに、自分だけ続けて……みたいな感じになっちゃいましたね(笑)。

―― すごいですね、それも(笑)。そんな、女子高生のグループがゲーセンにいて、『バーチャ3』をやってたっていうのもすごいですね。

哲:ヤバイですよね。4人ぐらいで……。組手とか見に行ってましたよ!

―― へぇっ!

哲:ブンブン(丸)さんとか新宿(ジャッキー)さんとか。

―― へぇ~、『バーチャ2』の頃はすごいブームだったと思うんですけど、『3』で本当に好きな人だけが残るみたいなちょっと落ち着いた感じがしたので、女子高生のグループがやってたっていうのは結構ビックリしました(笑)。

哲:かなりの異端児ですよね(笑)。

―― そのグループの子たちは最初のうちはみんなやってたんですか?

哲:4人でやってましたね。でももう1個、他の学校の女子高生のグループがあって、「何なのあいつら」みたいな感じのことはあったらしい(笑)、っていうのは後から聞きましたけれども(笑)。

―― (笑)

哲:後にそのグループの人たちと仲良くなるんですけど(笑)。後々聞いたら、「何なのあいつらポッと出」、って思われてたらしくて(笑)。

―― ポッと出(笑)!! やっぱりナワバリが近いとあるんですかね、よく見かけるけど知らない他校の奴ら、みたいな(笑)。アツいですね……!

哲:まぁ向こうのほうがガチでやってたから(笑)。こっちはヘラヘラやってたから、大会とかも出ないで(笑)。

ホ:なるほどね(笑)。

哲:1回あんこ先生、レディース大会でお見かけしたことありますよ(笑)。

―― 大会に出たときですか、私が!?

哲:蟹スポ(※新宿駅東口の「かに道楽」の向かいにあったゲームセンター「スポーツランド」の愛称)の……。

―― あ~! エリア大会……あ、あれにいらっしゃったんですか!

哲:私は出てないですけど、見てました(笑)。あんこ先生、3位とかでしたよね。葵使って3位、わぁ、すごいって(笑)。すごい覚えてます。

―― あのとき、奇跡的になぜか勝ち進んだんですよね……あれ人生最高(ゲーム大会での順位)です。ありがたいエピソードを覚えててくださってありがとうございます……! JAVA TEAバトル甲子園の予選でしたっけ。

哲:そうですね! そのとき、私はまだ始めたばかりだったんで、エントリーはしてなくて、見てるだけでした。

8月に哲子さんがお誕生日を迎えられたときのおふたりのショット(ご本人から掲載許可をいただいてます!)。おめでとうございます!

使用キャラ選びとリングネーム

―― おふたりのリングネームの由来を教えてもらってもいいでしょうか?

哲:リングネームはコロコロ変わってて(笑)、最初は「オカマスク」っていう名前だったんですけど(笑)。

―― ああ、聞いたことが!

哲:「オカマスク」から、1回やめたときに名前を変えちゃったんですよね。で、復帰したときに「エルファバ」っていう名前になって、そこから舜を使ってて。

―― エルファバ?

哲:好きなミュージカルの主人公の名前なんですよ(笑)。で、またやめて、復帰したときに「山田哲子」になったんです。

―― あっ、ご本名とは関係ない……?

哲:山田哲人って野球選手が(笑)。

―― そうなんですね(笑)! あ~、だから、バイパーズの全国大会で優勝した……。

哲:サンマン?

―― そうそう、明石家サンマンさんとか、ライターの山村さんのことを……。

哲:お子様(ラクセル)さんですよね。

―― そうそうそう! ご存知みたいだったから。

哲:そこまで面識はないんですけど、お名前は知ってました。

―― そうなんですね、そっかそっか。山村さんに「今度ホームステイアキラさんと山田哲子さんにお話聞くんだけど、何か知ってるぽかったですよ」って言ったら、あちらはピンと来てなかったみたいだったので、やっぱりリングネームが変わってたんですね。

哲:バイパーズのときなんか、リングネームなかったかも……本名で大会出てた気がします。

―― (笑)あの頃って、そうなんですよね!

ホ:本名勢、結構いましたね(笑)。

―― すごい個人情報の晒しっぷりでしたよね、当時……。

ホ:ゲーメストに文通コーナーとかあったくらいですからね(笑)。

―― それもすごいですよね……! ホームステイアキラさんは、ずっとリングネームはホームステイアキラさんですか?

ホ:僕は、『バーチャ2』のときに1回だけアテナ杯に出たことがあるんですけど、そのときまでリングネームは別に決めてなかったんですよ。普通に本名でやってて。

―― みんな最初は本名なんですね(笑)。

ホ:で、大会に出るときに、何かつけないとな、っていう感じでつけたのがホームステイアキラっていう名前で。それもまあ一応……由来ってそんな大層なもんじゃないですけど(笑)、そのとき岐阜で『バーチャ』をやってたんですけど、自分は三重出身なので、岐阜のバーチャプレイヤーの人の家に、間借りというか居候させてもらってたんで、それにキャラ名をつけて……みたいな感じで。

―― そういうことですか(笑)

ホ:『バーチャ2』のときはその名前だったんですけど、『4』のときに1回リングネームを変えたんですよ。灘琉豪(なるごう)っていう名前に。それも、『3』やってなくて、その頃ってずっとシューティングやってたんですよ。

―― ほ~!

ホ:きらり屋さん(※『ゲーメスト』『アルカディア』のライターさんで、ゲーム文化保存研究所でも記事を執筆している。Evo Japan 2020ではエムツーの辛島由紀子さんと一緒に、VF大会に出場した弟子サラの応援に来てくれました)とか、その頃知り合わせてもらったんですけど。

―― ああ、そうなんですね!

ホ:そのときに、NALっていうスコアネームでやってて、その後『バーチャ4』が出て、名前を入れられるってなったときに、「ホームステイアキラ」から変えてもいいか、と思ってたら、その岐阜のゲーセンの人が「オレに携帯貸せ、名前つけてやるよ」って言って、携帯渡して返ってきたらその名前だったみたいな(笑)。それでずっとやってたんですけど、ホームステイアキラのほうが知名度が高くて。

―― ほうほう。

ホ:で、チーム戦のときは「灘琉豪」で、個人戦のときは「ホームステイアキラ」でずっとやってたんですけど、今はホームステイアキラに戻ったみたいな感じになってます。

―― なるほどー。過去の大会のデータなど見るときはチェックさせていただきます(笑)。使用キャラはずっとアキラなんですか?

ホ:大会に出るようになってからは、メインキャラはずっとアキラですね。

―― なるほど! そこは名前の通りなんですね。

ホ:『バーチャ』を初めてプレイしたときに選んだのって、ジェフリーだったんですよ。理由としてはスプラッシュマウンテンを出したかったからなんですね(笑)。もうそれがすごくカッコよく見えて(笑)。それでジェフリーを選んでたのが最初で、『バーチャ2』になって、グラフィックがすごい進化したじゃないですか。それでラウがすごくカッコよく見えて。で、カッコよくて強かったんで、しばらくラウでずっとやってたんですよ。それでラウを使ってた後に、同じ『バーチャ2』の中で、アキラの空中コンボがすごい楽しそうに見えたんですよね。テクニカルなものだったんですけど、楽しいし気持ち良かったんで、できるようになりたいと思って、アキラにキャラ替えして、それで東京であった大会に出たのがキッカケで、そのままずっとアキラって感じですね。

―― なるほどー。哲子さんも、けっこうキャラ、変わってるんですよね。

哲:そうですね。最初のパイは、PP↓Kとか、PPPKとか、押せば出る! みたいな技が多かったので、それで使ってて、次のジャッキーは……単純にジャッキー、強かったんですよね、『3』のとき。だから勝てるから楽しくて使ってて(笑)。で、最終的に『3tb』で3キャラ使わなきゃいけなかったんで、葵が、強くはなかったんだけど相当うっとうしいキャラで。

―― うん(笑)。

哲:じりじり下がったりとか。人に嫌がらせをするようなキャラだったから楽しくて。で、『4』はそのまま葵を使おうって感じで。段投げとか好きでしたね。骨折る音とか(笑)。

―― (笑)

哲:で、『5』になって、葵がすごく変わっちゃって、しっくり来なくなっちゃって。で、楽しそうな舜帝に替えました。やっぱり人をおちょくる感じがいいなぁと(笑)。

―― 確かに(笑)。また一緒にプレイできるときには葵、教えてください(笑)。葵3段を出せたことが1回もないんですよ……それを出すのが目標なので……!

哲:『3』のとき強かったですからね、葵3段(笑)。

―― コロナ明けたらご一緒させていただければ……!

シューティングゲームとゲーセンと家庭用

―― ホームステイアキラさん、シューティングは何をプレイされてたんですか?

ホ:はじめてスコア稼ぎをやり始めたのは『バトルガレッガ』からで、そこから『怒首領蜂』をやったりとか。あとはケイブシュー。『怒首領蜂 最大往生』とか、そこらへんのタイトルをずっとやってた感じです。

―― わりと弾幕系でしょうか。

ホ:基本的には。それ以外にもちょろちょろっとやってましたけど、今はケイブシューって感じですね。

―― 哲子さんは格ゲー以外はやられます?

哲:ゲーセンではあまりやらないですねー。家では色々やりますが。

―― シューティングを好きな人ってすごい好きじゃないですか。例えば、ホームステイアキラさんがプレイするときとか、見てたりします?

哲:見てたりしますよー。

―― でもあんまりやらないですか?

ホ:そもそもシューティングゲームがあるゲーセンに一緒にあんまり行かないんです(笑)。

哲:シューティングするときはシューティングするゲーセンに行っちゃうんで、その間は私は私で別のことしてるみたいな感じです。

ホ:江古田にある『えびせん』っていうゲーセンなんですけど、もともとシューティングのハイスコアラーの人がやってるお店で。やっぱりその……ハイスコアを目指すことに特化したお店というか。

―― へぇ~!

ホ:やりに行くんだったらそこかな、と。

哲:シューティングをやるなら、だいたい『えびせん』ですね。

―― 『えびせん』にはおうちが近いんですか?

哲:昔は近くに住んでたんですけど、今はそんなに近くないですね。

―― 遠くからわざわざ?

哲:わざわざ行ってる感じですね。

―― へぇ~!

ホ:やっぱり環境がいいので。今住んでる所から電車で行ったら乗り換えとか含めて1時間ぐらいかかるんですけど。

―― そうなんですね……! 『バーチャ』のほうは主にアーケードでやる感じだったんですか?

ホ:メインはそうですね。コロナがこういうふうになるまでは、ちょこちょこアーケードメインでやって。で、たまに家庭用で配信して、みたいな感じだったんですけど、今はこういう状況なんで、ほぼ家庭用のみですね。

―― なるほどー。PS3でしたっけ。

ホ:PS3と、Xboxです。両方あるんですけど、ラグの関係で、一長一短なんですよ。PS3のほうがプレイヤーは多いんですけど、通信環境が、ゲーセンに比べるとちょっと物足りない部分があるんですよね。Xboxは、通信環境が良くてゲーセンにすごく近いんですけど、ネット対戦の大事なランクマッチっていうのが、集まってやろうよ、みたいな感じで事前に連絡を取り合ってやらないとうまく対戦できないっていうのが弱点ですね。そういうふうに一長一短あって、状況によって使い分けてる感じです。

―― ほぉー……PS3だったらPS3同士での対戦っていうことですよね。

ホ:そうですそうです。

―― じゃあ、それぞれに夜な夜なバーチャプレイヤーが集って対戦してるんですね……!

ホ:意外と人いるなぁ、って印象はあるんですけどね。

―― 池袋サラさんもやってるみたいなんですけど。

ホ:あっ、そうなんですね。

―― いま、いろいろ配信されてるじゃないですか。それはPS3ですか?

ホ:基本はPS3ですね。で、僕たちの配信で最近イベントとか大会みたいな感じでちょこちょこやらせてもらってるときはXboxって感じですね。PS3版で大会を開いてくれてるかたもいるので、競合しないようにっていう意味合いもあります。

これからの展望

―― 今、コロナのこんな感じでいろいろ難しいとは思うんですが、今後のご予定とかは。

哲:またEVO Japanが開かれれば大会をやりたいですね。家庭用を使ってでもイベントとかできたら。せっかく、こう、いい感じで「バーチャ楽しいんだな」、「バーチャの人たち元気なんだな」っていうのが(EVO Japanで)伝わったとこだったんで、絶やさないように。

ホ:火がまた大きくなってきたとこで、小さくしないようにできればいいなと思ってて。今ってみんなステイホームで家にいて、家庭用って盛り上がってきてるんですよね。ゲームセンターに行けないっていうのもあるし、ゲームセンターにいた人が家庭用を始めたりとか、ひさしぶりに引っ張り出して遊んでみようかなとか。こういう状況なりに、いい流れもあるというか、そうしてゲーセンにまた前みたいな気軽さで行けるようになったり、プレイヤーが増えてくれればいいなと。そうすればゲーセンも家庭用も盛り上がってくると思うんで、その状態で大会ができればまたいいかなと。

―― なるほど~。コロナでどこもションボリした話題ばかりでしたですけど、オンラインではプレイヤーが増えてるっていうところもあるんですね。

ホ:家庭用プレイヤーは間違いなく増えてますね。あとはDiscordの、グループの1つに『バーチャ』を作ってて。そこでみんなでコミュニケーションを取ったりとかしてます。「XboxとかPS3とかまだ持ってないけど、ゲーセンでやってたので登録しました、近々買います」みたいな感じで言ってくれる人、すごい多いんですよ。

―― へぇ~!

哲:今は100人ぐらいはいるのかな(※インタビュー時。2020年8月下旬現在は約210人。「アーケードの人やPS3の人はあまり入っていないので(プレイヤー)全体でいったらもっといると思います」とのこと)。

―― そうなんですか!

哲:バーチャプレイヤーは大人が多いので、Discordとかやってくれるかな? と心配したんですが、意外とみんな登録してくれて(笑)。

―― (笑)やっぱりちょっとバーチャプレイヤーの平均年齢は高めなんでしょうか。

哲:アラフォーが一番多いのかな?

ホ:30~40の間がすごく多くて、40代の人も多いですね。20代は少ない印象です。

―― 最新作が10年前ですもんね。

ホ:なので若いプレイヤーが入ってくるには新作を出してもらうしかないので(笑)。

哲:人が増えて盛り上がらないとね。

ホ:『バーチャ』って特殊だなぁと思うんですけど、ほんとにゲームは『バーチャ』しかやらない、っていう人がいて。

―― ああ、わかります!

ホ:海外勢にも熱心なファンがいて、好きな人はすごい好きで、向こうは向こうで『バーチャ』のコミュニティーがあるんですよ。

哲:EVO Japanも来てくれたよね。

ホ:そうそう、来てくれたんですよ。日本、アメリカ、韓国、台湾あたりですかね。コミュニティーがあるのは。

哲:オーストラリアも。

ホ:オーストラリアもそうですね。どこの国のプレイヤーも、昔から『バーチャ』が好きで好きでずっとやってるっていう感じですね。

哲:でも、格ゲーって必ずしも若い子が強くないよね。不思議だよね。

ホ:それはそうですね。

哲:テニスみたいな(笑)。

―― 何でなんでしょうね。経験? 反射神経は……。

哲:そのへんでしょうね。反応も大事だけど、反応をカバーする経験とか、考えかたとかが。

ホ:知識だったり経験だったり。っていう部分で、格闘ゲームっていわゆるジャンケンをするようなところがあるんで、ジャンケンをするまでにいかに有利な状況に持ち込んでいくか、みたいな。年を取れば取るほど、そこらへんに長けてくると思うんです。

―― すごい話ですね。

ホ:これを出せば勝ちやすい、とか、経験でわかってくるんですよ。理論を伴っているほうがそういう面では強いので(笑)。そういうのが、大人が格闘ゲームをやり続けられる理由のひとつなんじゃないかと思いますね(笑)。

―― なるほどー。どうしても大人になると動体視力とか落ちてくるじゃないですか。そういうのを、知識や経験とかのほうが上回るというのがいい話ですね。

ホ:走る、足の速さとか、体の強靭さとか、そういうフィジカルなものが求められるものではないので、年齢がある程度いっても第一線でできるのかなぁと。将棋とかもそうですけど、そういうのに近いんじゃないかと思います。

―― やっぱり、勝てるのはいいですよね。年をとって、勝てなくなっていっちゃうと、続けるモチベーションもなかなか維持するのが大変ですけど。私のまわりも『バーチャ』を好きな人がとても多いので、盛り上げてくださるの、とっても嬉しいです。

哲:がんばります、今後とも。できることはしたいなと思います。

ホ:やっぱりずっと好きでやってきたゲームだからね。

写真提供:山田哲子さま

おふたりの馴れ初め?

―― ちなみにおふたりが知り合ったキッカケも『バーチャ』ですか?

ホ:『バーチャ』ですね。

哲:知ってるのは『4』からずっと知ってて、仲良くなったのは『5』からだよね。

ホ:そうですね。10年ぐらい間が空いてるかな。

―― そうなんですね。どのへんのエリアだったんでしょうか。

哲:どのへんだったかな…大会とかで鉢合うんで、普段やってるエリアというよりは、大会とかで会う感じだったよね。

ホ:普段やってたエリアは被ってなかったんですけど、大きな5on5の大会とかがあるときに顔を合わせる、みたいな感じでしたね。

哲:『4』のときは東京じゃなかったもんね。

―― そうかそうか。そういう大会はどこが主催の大会だったんですか?

ホ:VFRっていうバーチャのでかい団体があって、山岸さんていうアテナ杯の主催者の人がいて、その人がやっている団体に加盟してる店舗が主催してるって感じだったんで。それがいろんな場所でやってたんですよ、日本全国。西は福岡、北は岩手だったかな? 開催実績があって。それで、自分らは、九州とかはあんまり行かなかったんですけど、大阪や名古屋や東京だったりとかは行くようにしてて、そういう所で会ってた感じですね。

―― ほ~、結構いろんなところで大会を開かれてたんですね。

哲:そうですね。今でも九州と名古屋と……。

ホ:あと大阪、東京でやってますね。

哲:あと金沢。

―― へぇ~、そんなにいろんなところでやってるんですね。

哲:そうなんですよ。それでVFRポイントっていうのがあるんですけど、それを集めて、「ビートライブカップ」に出るために優位に進めるっていうのは、みんなの目標っていう感じですね。

―― そういうのがあったんですね。

ホ:「ビートライブカップ」って、バーチャプレイヤーにとっては甲子園みたいなものなので。それに優勝したいから『バーチャ』をやってるっていう人もすごいいて。「個人戦は興味ないけどビートラ杯は何があっても出たい」とか。今年もコロナでこんなことになってなければ、いついつやりますって発表があったと思うんですけど。

―― 山岸さんってミカドに行かれたかたですよね。(※現、ミカド池袋店店長)

哲:そうですそうです。

―― 「ビートライブ」ってゲーセンの名前ですよね。

ホ:そうです。もともと山岸さんがやってたゲーセン(元『アテナ』)ですね。そこで最初やってた大会(『アテナ杯』)が、規模がとんでもなくデカくなって。で、『ビートライブカップ』っていうのは、そこでやってたので、お店の名前を冠してるんです。で、「ビートライブ」でやらなくなっても、その名前がずっと続いてるっていうのが「ビートライブカップ」です。

―― なるほど~。で、その団体の名前がVFRなんですね。

ホ:『VIRTUA FIGHTER RELATIONSHIP』だったかな。

―― なるほど、繋ぐ、みたいな。そういうのがおこなわれてるんですね。

ホ:やっぱりいろんな地方に『バーチャ』を好きな人がいるので。そういう人たちも火を絶やさないようにがんばってくれてるおかげで、毎年開催できてる感じですね。やっぱりすごく盛り上がってる頃は、5on5の大会が毎月どこかであって、「今月は新潟、来月は栃木、次は名古屋」みたいな感じで。

―― 交通費だけで大変ですね(笑)。

ホ:けどみんな行ってたんですよね。やっぱり、楽しかったんで。若かったから、体調的な疲れとかもあんま関係なく(笑)。みんなでレンタカー借りて、交通費浮かして。

―― あ~、楽しそうですね。何か、青春ですね。

ホ:懐かしいですね。どっちかというと、今は観光メインになってきてますけど、オジサンになってきたんで(笑)。だけどそういうのがあるの、楽しいですね。たぶん他のゲームにはあんまりない文化だと思うんですよ。

哲:遠征?

ホ:こんな短い間隔で、大きな大会がいろんな地方であるっていうのは。そういう意味では『バーチャ』ってすごい恵まれてるなぁ、って感じるときがよくありますね。

―― じゃあ、コロナが落ち着いたらまた開かれる可能性がありますかね。

哲:そうであってほしいです!

―― チェックしていきます!

哲:「ニュートン」(東京都板橋区)っていうゲーセンでも3on3の大会をやってるんですけど、「ベイエリアカップ」っていう。1年を通して同じチームで戦えるっていう。それもかなりマニアックでおもしろいので、もしまた『バーチャ』の記事を書くときがあったら、1回見に来てもらったらおもしろいかもしれないです。

―― ぜひぜひ! あと、何か告知などはありますでしょうか?

哲:配信(YouTubeのチャンネル『哲子の部屋』)を観ていただけると嬉しいです。

哲:……っていうのと、あと、VFRのトップである山岸さんが、メルマガを始めたんですね。campfireかな? 月600円で読めるんですけど、かなりおもしろい上に、マルワイのシーンにもなるんで、もし良かったらぜひ(笑)。

マルワイヘッドライン(CAMPFIRE)

ホ:山岸さんがいなくなるとバーチャ業界的にヤバイので……とんでもない損失なので……!

哲:「ビートライブカップ」ができなくなっちゃうので(笑)。内容もすごくおもしろいし。

ホ:マルワイ節が炸裂してますね。

哲:あ、マルワイっていうのは、あだ名なんです、山岸さんの。

―― 『バーチャ』の話も多いんですか?

哲:もともとスコアラーもやってたんですよね。だからスコアラーの話だったりとか、あと時事ニュースにツッコミ入れてたりとか、結構読み応えがある内容で。週一で出すって言ってるんですけど、週一いけるのかな? って心配してるぐらいボリュームが(笑)。オススメです。

―― なるほど~。じゃあバーチャ好きはみんな山岸さんのメルマガを読もう! っていうことで(笑)。今日はどうもありがとうございました! 配信も楽しみにしてます!

山田哲子さんTwitterアカウント @TetsukoYamada
YouTubeチャンネル『哲子の部屋』

こんな記事がよく読まれています

2019年09月27日

『ナイトストライカー』を作った男たち 前編

海道賢仁×津森康男 ダブルインタビュー 今からちょうど30年前の1989年、タイトーからリリースされた名作シューティングゲームが『ナイトストライカー』である。セガの体感ゲームの数々が人気を博していた当[…]