餅月あんこのゲーセンに行きたい！

では最後に辛島さんのお話をしていきたいのですが……まずは松下さんから見た辛島さんのことを教えてください！

辛島さんは仕事ができるかたで……。

私は松下さんのイラストがすごい好きで……その話に戻すんかい！　って感じですが（笑）。少女漫画ほど女の子女の子してなくて、もっとあっさりした感じなのにかわいいっていう絵で。自分の中2病な、黒歴史ノートってけっこうイタイことがいっぱい書いてあるんですけど、『ティンクルスタースプライツ』のキャラクターデザインがそういうところから発想を得たっていうお話なのに、めちゃめちゃかわいい女の子がたくさん出てくるので、すごいと思います。自分の黒歴史ノートなんてとても今見返せないので……（笑）。

ありがとうございます（笑）。

あと、松下さんはイタコイラストレーターじゃないですか。

そうですね。

弊社で開発を担当させていただいた『ナムコットコレクション』の背景に雑誌が出て来るんですけど、松下さんが描かれてて。一人で描かれたっていうのがビックリするほどで……いろんなゲームのいろんなキャラクターが出て来るので、すごかったです。

さっき（前回）おっしゃってた、いい意味で、ご自分らしさを極力出さないように、オリジナルの作品の雰囲気を尊重して描かれるてるっていう感じがしますよね。

そうですね、ふだん松下さんが描かれてるタッチとまた全然違って。絵を描いているときは作家さんが降りてきてるのかなって感じです。

ちょっとクサいですが、そのゲームのキャラクターが一番光り輝く絵はどういう絵だろう、そういう絵を描きたい、と思って描いてます。『SNK 40th Anniversary Collection』でアテナを描いたときも、オリジナルのランプティさんの描かれたアテナの雰囲気を出せるように努力したのですが、いろんなかたに喜んでもらえてたので嬉しかったです。そういう仕事ができると、やりがいがありますね。

オリジナル作品への愛ゆえにできる気がしますね。

……また私の話になってますが！

辛島さんの見事な打ち返しを……（笑）。

あ、『Gダライアス Ver.2』の開発状況は、今あまりお話できることがなくて、「がんばってます！」としか言えないんです（笑）。今回『Gダライアス Ver.2』が発表されて、移植のお仕事って、近藤さんたちもそうじゃないかと思うんですが、解析の期間がすごく多いですよね。ひたすら解析をやっているような状況です。あとUIとか……そうそう、BEEPさんがいらっしゃるからお聞きしたいのですけど、テアトロ50EXの筐体を探してるんですが、90年前後の大型筐体の、特にテアトロの情報があまりなくて。

BEEPには確かにテアトロはないですね。テアトロ筐体の数は少ないんじゃないですかね。

稼働していた頃にゲームセンターで見たことはありますか？

ありますよ。埼玉県熊谷市にタイトーの「Do館」っていうゲームセンターがあったんですよ。そこは今タイトーステーションになってるんですが、そこでよくロケテとか、珍しいものを置いてあったり、修理したりする施設だったので、確か見たことがあったと思うんですが、遊べなかったのは覚えてます（笑）。

遊べなかったんですか！（笑）

現存してるんですかね、今。

どうやらテアトロ50筐体の一部は『電車でGO！』シリーズにリメイクされたらしいんです。『電車でGO！』の50インチのDX筐体もなかなかないんですけど、それでも見ればテアトロ50の残り香を感じることができるのかなあと。『ダライアス』の開発というと、筐体とセットで考えることが多いので。あとはイーグレット29も探してるんです。きらり屋さんの「筐体ぼん」に書かれていて、松戸にあったらしいんですが、今はなくなってしまったみたいで。

私たちがアーカイブしてるのは一般の雑誌だけじゃなくて、「月刊コインジャーナル」などの業界向けの雑誌もあるんですよ。AOUショーとかの営業のチラシとかもあるので、言ってもらえたら探しますよ。

ありがとうございます。テアトロ50 EXに『Gダライアス』を入れると、基板からの信号で振動するはずなので、それを動かしたいなあ、という野望があります。イーグレット29は遊んだことがないので純粋に遊んでみたいですね。

今、筐体がひそかなブームなんですよね。買いませんか？

（笑）

私も今、駄菓子屋筐体を探していて、ほしいなと思って。物置のスペースを空けて、置けるようにしました。

オレンジですか？

そうです、オレンジ筐体ですね～。タテもヨコも遊べるやつを作ってもらって。まぁ自分で作ってもいいんですけど（笑）。置きたいなぁと思って。みなさんもどうですか？（笑）

ジュニア筐体、ほしいですね。

テーブル筐体もいいですね。

私、任天堂さんの筐体が家にあるんですよ。『ドンキーコング』の。中に入ってるのは『クレイジーコング』なんですけど。

？？？

『ドンキーコング』にとてもよく似ているゲームなんですよ（笑）。

あっ、違うんだ（笑）。

マリオがジャンプすると「おりゃっ！！」って言うんですよ。「おりゃっ！！」っていちいち。

私は当時、それをおもしろいと思ってたんですが、本物の『ドンキーコング』をプレイしたときに、ジャンプしたら音は「ぴろ～ん」って鳴るのに「おりゃっ！！」って言わないので、「これ、にせものじゃん！！」って（笑）。やっぱりそれが忘れられなくて買いましたね、『クレイジーコング』。

筐体といえば、弊社に『ガントレット』の筐体があったときに、ロケットエンジンさんがちょうどいらっしゃってたので運ぶのを手伝っていただくというとんでもないお願いをしたらしくて。

エムツーさんにお邪魔したら、『ガントレット』の筐体が置いてあるので、「すごいなー」って見てたら。

その節はすみませんでした！

エムツーの本社玄関先に筐体が運ばれてきて、いざ中に搬入する際に、たまたまミーティングでいらっしゃっていたロケットエンジンさんに助けていただいて、一緒に2階まで上げていただいたというとんでもない話で。

それは、筐体を運ぶのは特別な技術が要るっていうことですか？　すごい力持ちっていうことですか？

そうですね、運送会社のスタッフさん並の体力が必要っていう。

めちゃめちゃ重たいので。ミーティングに来ていただいたのに、筐体を上げていただくっていう……。

みんなで階段をかついで運びましたね。

ロケットエンジンのみなさん、ほんとにいいかたなのですよ……！

いや、貴重なものを目の当たりにさせていただいて、興奮気味でした。

そうそう、近藤さんはカレー屋さん（カレーライス＆ばる　しえすた）も、やられてるんですか？

幸運にも物件オーナーさんのご厚意を得られて、それでやってます。最初はまかないでカレーを作ってたんですけど、そのうちカレーの研究になって、それが高じて、知り合いの人のお店が空くことになって、「ここでカレー屋さんやらない？」って言ってもらって、それで始めたんですけど。

すごいですね！

ぜひいらっしゃってください。

X68000もあるんですよね。今こんなコロナ騒ぎじゃなかったら、この座談会、しえすたさんで『コットン』をプレイしながらカレー食べながらやりたかったですよ！

皆さんにぜひ食べに来ていただきたいです。2階もあって、YouTubeの録画とかもできちゃいますので。

ホントにロケットエンジンさんもBEEPさんも、弊社、仕事でめちゃくちゃお世話になっておりますので、今後もぜひぜひよろしくお願いします！

では、次はカレーを食べるのを楽しみにしております！

【辛島さんエピソード】
初めてお会いしたのはRS34に在籍のときでした。よく笑う人だな～と思いました（笑）。X68000にも興味がありBEEPから買っていただいたのは良い思い出ですね。

【最新のお知らせ】
今BEEPでは『コットン ガーディアンフォース サターントリビュート』や『コットンロックンロール』など予約受付中です！　もちろんBEEPオリジナル特典も付いてますので、この機会にぜひご検討ください。

【辛島さんエピソード】
いろいろなタイトルでご活躍されており、大変応援させて頂いております！
『ダライアス』はもちろん、他のレトロゲームの移植も楽しみにさせて頂いておりますので、がんばってください！

【最新のお知らせ】
弊社では、来春発売予定PS４用STG『トラブル☆ウィッチーズふぁいなる！』を制作中です。フルポリゴン背景にて蘇る新しいトラブルウィッチーズにぜひ、ご期待ください。