本日もHey日和 11日目

  • 記事タイトル
    本日もHey日和 11日目
  • 公開日
    2024年01月19日
  • 記事番号
    10738
  • ライター
    きらり屋

Heyでゲームのリザルト画面を撮影して、こう思った人は多いでしょう、
「写真が青い!」と。
Heyの店内が青い秘密に迫ります!

※店内や筐体の写真などは、お店の許可をいただき撮影しております。

イーグレットIIの白い部分はもちろん、全体的に青いです。これは一体なぜなんでしょうか?

Heyの店内が青いワケ

Heyのとりわけ2階では、照明が青いためゲーム画面以外だいたい何でも青く見えます。なぜこうなっているのか、早速その答えを明かすと、
「ゲーム画面への映り込みを抑えて画面を見やすくするため」
です!

筆者はX(旧Twitter)を見ていて時々ゲームセンターで撮ったリザルト画面が流れてくるとき、店名を書き添えていなくても青さで「Heyかな?」と目が留まるので、SNS時代「Heyここに在り」とアピールする作戦かと思いました! 全然違った!!

Hey店内が青いのは今を遡ること22年前、つまり開店当初からこうなのだそうです。
では一体この青の正体は何なのでしょう?
天井の電灯を見ると青く光って見えますが、さらに注目すると、普通の白い蛍光灯に青い筒状の物がすっぽりとハマっています。この筒状の物をとおした光が店内を青く染めていたんですね。
そこで、店員さんに頼んで近くで見せてもらいました!

これがHeyの青い電灯です。触るとかなり硬い! もっとペラペラのカラーセロファンみたいな物を想像していましたが……それだと熱で溶けちゃいますね(笑)。使われていない電灯は、こうしてお店の奥にひっそりと眠っています。

青色にはいくつか種類があって、青、スカイブルー、水色、白に近い水色などが確認できました。経年劣化による褪色か、それともメーカーやロットの違いか、微妙な色違いも存在します。

2階は中央通り側から裏通りに向かって、青、水色、白とグラデーションのように電灯を配置してあることがわかりました。

1階から4階の各フロアを見渡した中で、一番青みを強く感じるのが2階、次いで3階。1階と4階はかなり白っぽい。そこで、各フロアに使われている色の割合いが気になって調べました。

たくさんある青色の種類を、筆者の主観でざっくり青、水色、白の3種類に分けて、電灯の数を調べて(スポット照明やダウンライトは除く)、各色の比率を計算しました。
こうして出来上がった、世界屈指の役に立たない表をご査収ください。

※1階は、東側と西側の両方の電灯を合算しました。
※1本の電灯に複数の色が使われている場合、例えば目分量で白1割、青9割なら、白0.1本、青0.9本として計算しました。

青い電灯を使う他にも、ゲーム画面を見やすくする工夫がいろいろあったので紹介します!

電灯を下からカバーで覆ってあるので映り込みが減っていい感じ。少し間接照明のようにもなっている、このタイプはほとんどが3階に設置されています。
遮蔽物で光を遮るというやり方。全フロアにあって、特に2階の音ゲーコーナーや、4階キッズカードゲームコーナーで多く見られます。
筐体そのものが発光する台が密集したエリアでは、余計な電灯が外されています。筐体の光が間接照明になって充分明るい!

見やすさと明るさを両立させたい!

Heyでは前述の照明を組み合わせて、店内に必要な明るさを保ちつつ、なるべく画面に光が入り込まないように工夫されているのでした。
「電灯が映り込むのがジャマなら、そこだけ消せばいいんじゃない?」
と思いきや、そうもいかないようです。

ご存知の方も多いと思いますが、ゲームセンターは風営法という法律を守って運営することになっていて、この風営法には店内の明るさや照明について細かい規定があります。決まりを破ったらめちゃくちゃ怒られます!
なので勝手に電灯を切って暗くできません。照明の位置を変えるだけでも再び届け出が必要になるため、そう簡単に変更できないそうです。

Heyが青い理由は、そんな大人の事情の中でもプレイヤーに画面を見やすい環境を提供する工夫のひとつだったんですね~。

こちらは単純にカッコイイなと思っていた2階音ゲーコーナーのスポット照明。ライトの向きも届けを出しているので、勝手に変えちゃダメなんだそうですよ。

現在フロアの電灯はまだほとんどが蛍光灯ですが、徐々にLED化が進んでいます。
階段の踊り場と1階入り口中央通り側は、いつの間にかすべてLEDに置き換わっていました。
プレイヤーが腕を磨いて進化しようともがいてるさなか、お店もひっそり進化していたんですね……こりゃ負けらんねェ! という感じで、現場からは以上です!
   

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