イチハラ指揮者の“カレー”なる日々 第2回

  • 記事タイトル
    イチハラ指揮者の“カレー”なる日々 第2回
  • 公開日
    2020年03月20日
  • 記事番号
    2783
  • ライター
    市原雄亮

元気ですか! 元気があれば何でもできる! 元気があれば『ウィザードリィ』もクリアできる!

皆様いかがお過ごしでしょうか。私は元気です。
元気すぎて、つい先日、ファミコン版『ウィザードリィ 狂王の試練場』(以下『WIZ1』)の

・初見
・ノーリセット
・ノー全滅
・全フロアマッピング
・クリア

を達成してしまいました。ありがとーっ!

人生初ウィザードリィ

人生初ウィザードリィ(以下『WIZ』)でしたので、それがどういうことなのかまったくわからずにいたのですが、身の回りにいる『WIZ』フリークの方々からは誇って良い業績だと褒められまして、大変嬉しい限りです。
そのあたりの激闘に関しては、拙YouTubeチャンネルをご参照いただければ幸いです。

ただ、『WIZ』に関しては、クリアしてからが本番というのがWIZフリークの諸先輩方の一致した意見のようです。
それももちろんやりたいのですが、その前に続編を楽しみたいなと思っております。

読者の皆様におかれましては、お前はどれくらいゲームが出来るんだと思っている方もいらっしゃるでしょうから、このあたりから私のゲームスキルを何となく察していただければと思います。
これからは、『WIZ』をまったく知らない人から「ゲームはどれくらい得意なんですか?」と訊かれても、「WIZ1を初見ノーリセットで全滅せずに全フロア踏破クリアできる程度です。ふふん」と答えて、「何言ってんだこいつ。ヤベーやつだ(人として)」とドン引きされたいと思います。

ただし、格闘ゲーム、シューティングゲーム、レースゲーム(SFCとN64の『マリオカート』は得意でした)といった、反射神経を求められるeスポーツ分野は苦手であります。
格闘ゲームの猛者とか偉人ですよね。
反射神経といえば、QTE(クイック・タイム・イベント)とか何がおもしろいのかよくわかりません。
プロゲーマーにはなれません。残念!

ファミコン版『ウィザードリィ 狂王の試練場』

さて、今回はそんな『ウィザードリィ』の音楽、そしてゲーム音楽のお話をしてみようかと思います。

初代の『WIZ1』は1981年に「Apple II」というパソコン向けに発売されたゲームで、ゲーム中のBGMが存在していませんでした。
また、グラフィックもショb……大変味のあるもの(*01)で、嗚呼グラフィッカーではない方が自らの頭の中にあるゲームを具現化させるべく一生懸命頑張ったんだなという、多大な努力を感じさせるものでした。
私は好きですよ。

それをファミコンに移植する際、開発を担当したゲームスタジオ、アスキーが新たに独自グラフィックとBGMをつけたのがファミコン版なのです。

無音版をプレイしていたという忍者増田さんにお伺いしたところ、あるのはフロッピーディスクを読み込むガチャガチャという音だけだったそうです。
未プレイの私からすると大変シュールです。
歴戦の『WIZ』フリークの方々にとっては、それがストイックなゲーム性にマッチしているのであって、「WIZには音楽などない!」という熱狂的な原理主義の方もいらっしゃるようで、発売から40年が経過しても愛され続けるゲームの凄さを感じずにはいられません。

生配信で、まさかのむらまさゲットというミラクル。

音楽のお話

さて、今回は音楽の話ですので、『WIZ』というゲームそのもの(書き出したら連載が何回あっても終わらなそうです)、末弥純氏が新たに起こしたイラスト、そしてそれを見事にドットに落とし込んだグラフィックについては割愛させていただきますが、私としては数あるファミコンのゲームの中でも相当格好よく、美しいグラフィックだと思っています。
ドット絵はまさに職人芸ですね。

『WIZ1』の作曲家として白羽の矢が立ったのは、当時すでに人気音楽家であった、ピアニストのハネケンこと羽田健太郎氏でした。
氏はピアニストとしてのみならず、作曲家としても精力的に活動しており、クラシックから歌謡曲、アニメ音楽まで、何でもこなし、かつ名曲を多く送り出していた、傑出した人物だったのです。

ゲーム音楽に著名作曲家を起用するという試みは古今東西、割とありますが、思ったよりパッとしない、もしくはほとんど知られないまま(*02)というケースもある中、「WIZ×ハネケン」というのは大当たり、稀に見る完璧なマリアージュであったと思います。
依頼を受けた羽田氏にとっては初めてのゲーム音楽作曲であり、何と『WIZ』のことなど欠片も知らなかったというのですから驚きです。
何でも『ウィザードリィ』と聞いて「何かの鳥か?」と思ったとか……。

次回は個別の楽曲を挙げながら、ウィザードリィ音楽の魅力、そしてゲーム音楽について考察してみます。
どうぞお楽しみに(している人はいるのだろうか)!

脚注   [ + ]

01. 初代『WIZ』を開発したロバート・ウッドヘッド氏自身が「(ファミコン版は最も完成したWIZだと思う)何せ、僕の描いた下手くそな絵が使われてないからね!」と語っている(笑)
参照:https://www.4gamer.net/games/044/G004471/20160407001/
02. 任天堂から発売されたファミコン用RPG『銀河の三人』の音楽が、YMOの高橋幸宏氏だということを知っている人がどれくらいいるのだろうか……。

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